内容説明
天皇・貴族・武士から庶民まで、すべての人々が動乱に巻き込まれた南北朝時代。後醍醐天皇・足利尊氏・楠木正成・夢窓疎石・佐々木道誉・足利義満ら、主役を演じた人物の行動と生き様から、新しい歴史の動きを描き出す。
目次
序の章 内乱の諸相
1の章 護摩を焚く天皇・後醍醐
2の章 足利尊氏の叛旗
3の章 悪党兵衛尉正成
4の章 内乱の黒幕・疎石
5の章 ばさら大名・道誉
6の章 “日本国王”源義満
7の章 内乱と情報
補の章 足利一族の経済基盤
著者等紹介
佐藤和彦[サトウカズヒコ]
1937年愛知県名古屋市に生まれる。1965年早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東京学芸大学教育学部教授、帝京大学文学部教授を歴任。文学博士。2006年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
3
鎌倉幕府を打倒してから南北朝の争い、室町幕府の権力闘争と日本全体を巻き込んだ内乱史です。政治的にも軍事的にもずば抜けた存在がなく勝ったり負けたりを繰り返していたことがよく分かります。2018/12/15
マウンテンゴリラ
1
鎌倉末期から室町初期までの、いわゆる南北朝時代を舞台とした太平記の世界を、人物を中心として取り上げた解説書。私達が常識としてきた歴史では、平安時代末期の源平による争いから江戸時代までの中世から近世に当たる時代は、武士が支配する世の中とイメージ付けられてきたが、南北朝時代の終焉までは、単純にそのような支配構造でくくることは出来ないとあらためて感じた。そのような公家と武家、あるいは武家同士の壮絶なまでの争いを描いた太平記であるが、日本史上の権威の象徴である、天皇や将軍、執権というものを外して、→(2) 2024/03/23
toshi
0
日本史上の戦乱の時期と言えば戦国時代と思っていたが、鎌倉幕府末期から南北朝時代の終わりまでではないか。そう思い手に取った著作。この時期を人物別に取り上げ、その経緯と特徴が詳述されている。でも、難しかった。2021/01/13