内容説明
教育基本法の改正、新しい学習指導要領の告示に伴い、伝統・文化の教育への関心が高まってきた。本書は、今後の教育の大きな柱となるその教育の精神の具現化を目指す。古典の指導法、国際理解教育における伝統・文化の教育、稽古の思想、教育の動向と課題などの理論を提示すると共に、地域に根ざした心を育む活動、未来を受け継ぐ取り組み、絵屏風づくり、和食をすすめる食育、武家作法、茶道や武道を通じて心を育む教育など、さまざまな効果をあげている実践を紹介する。自国の伝統や文化を踏まえ、世界の多様な伝統・文化へと開かれていく子どもの育ちを願う教師に読んでもらいたい一冊。
目次
我が国の伝統と文化の教育
古典をどう教えるか
国際理解教育における伝統・文化の教育
わが国における「稽古」の思想と伝統・文化の教育
日本の伝統と文化に関する教育の動向と課題
博多の心を育てる活動―千代小学校の実践から
匠のまち西陣の未来を受け継ぐ目と心―本物との出会いを通して
地域プライドを育むふるさと絵屏風づくり
食育実践「和食のススメ」
茶道を通じて育む感謝ともてなしの心―洗練された「型」が、心を整え、学びを促す
武道を通じて日本の心を―武道教育の発展を願って
武家作法を高校生たちに
特別寄稿 習得と活用の繰り返しを意識したスピーチ学習指導