内容説明
ヘミングウェイの名作をどう読むか。世界と人間の断片化の意識と統一への衝迫―19世紀末モダニズムの潮流の中から生まれた『われらの時代に』。その全作品を対象に、緻密なテクスト分析と文化的背景の研究を通して境界と越境の諸相を抽出し、閉塞状況にある従来の解釈に新たな地平を切り開く。
目次
インディアン・キャンプ
医師と医師の妻
あることの終わり
三日の嵐
ボクサー
きわめて短い話
兵士の家郷
革命家
エリオット夫妻
雨の中の猫
季節外れ
クロスカントリー・スノー
ぼくの親父
二つの心臓の大川
著者等紹介
武藤脩二[ムトウシュウジ]
1936年東京に生まれる。1958年東京外国語大学英米科卒業。1963年東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、中央大学名誉教授。訳書に、トニー・タナー『言語の都市―現代アメリカ小説』(佐伯彰一氏との共訳、白水社、1980、第17回日本翻訳文化賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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