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「いじめ自殺」の社会学―「いじめ問題」を脱構築する

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784790716501
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C3336

内容説明

「いじめ問題」の解決とは、「いじめ」をなくすことではない。「いじめ自殺」が社会問題化してから30年。「いじめは死に値する苦しみである」という認識が社会文化的につくられたものであることを、新聞、テレビ番組、書籍のなかに観察される「いじめ言説」を分析することにより明らかにする。「いじめ自殺」根絶への糸口を探る試み。

目次

序章 「いじめ問題」とは何か―何をどのように問うべきか
第1章 「いじめ自殺」問題とは何か―「動機」と「原因」についての考察
第2章 社会問題とは何か―「いじめ問題」の構築主義的分析のために
第3章 「いじめ問題」の成立
第4章 いじめ定義論―定義活動のパラドックス
第5章 誰が「いじめ」を認定するのか―事実認定をめぐる攻防
第6章 「いじめ問題」と教師―いじめ事実の「発見者」から「定義者」へ
第7章 いじめられ経験の構造―いじめ定義の実践者としての子ども
終章 「いじめ問題」の解決とは―いじめ言説の解体と孤独感からの解放

著者等紹介

北澤毅[キタザワタケシ]
1953年6月8日生まれ。筑波大学大学院博士課程教育学研究科教育社会学専攻。現在、立教大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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katoyann

23
「いじめ自殺」について社会構築主義理論を援用して、その解決策を考察した社会学の研究書。いじめを自殺の動機として制度化する語彙に注目して、過去のマスメディアによる報道も紹介しながら、言説としてのいじめと実体としてのいじめを区別している。著者によれば、いじめを同定する解釈枠組みは多様であり、行為の意味は社会的相互行為によって規定されるため、認識の一致点を測ろうとする解決策に無理があるという。結論ではいじめを自殺と結びつける物語をナラティブ・セラピーによって書き換える、という処方箋が提示される。是非を呼ぶ議論。2022/06/05

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