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バブルの歴史―チューリップ恐慌からインターネット投機へ

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  • サイズ A5判/ページ数 579p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822241810
  • NDC分類 338.1
  • Cコード C0033

出版社内容情報

人間の投機の歴史は古代ローマに遡る。投機が巨大化してバブルとなり、破裂して人々を苦しめたのは17世紀オランダのチューリップ投機、チューリップ恐慌を嚆矢とする。以来、英国の南海泡沫、米国の鉄道投機、大恐慌に至る1930年代のバブル、そして1980年代の日米のバブルへと続く。英国の金融ジャーナリストである著者は、バブルの再来とも見える現下のインターネット株ブームを念頭において、一般向けにバブルの通史を書き下ろした。恐慌史の大家キンドルバーガーが絶賛し、英米でベストセラーになった新しい「古典」の待望の翻訳。


「バブルの歴史」の目次

プロローグ 遅れた者は悪魔の餌食
       投機とは何か

第1章  このバブルの世界--金融投機の起源
       近世初期の金融投機
       ベガの『混乱の混乱』
       チューリップ狂
       シャボン玉消えたー投機の寓話と伝説
       愚か者が踊っただけなのか
       投機のカーニバル 

第2章  エクスチェンジ通りの株式取引--一六九〇年代の起業熱
       「信用は貨幣である」
       初期の株式市場の浮き沈み
       初期の資本市場での賭博
       頭飾りとスカート丈
       汚職と不正
       イングランド銀行の誕生
       投機の図式

第3章  忘れてはならず、許してはならない南海の愚挙(スキーム)
       バブルの始まり
       南海会社の計画
       南海会社の内情と表向き
       遅れた者は悪魔の餌食
       「錨が切れて漂流する」
       南海の泡沫の投資家
       女性の投機家
       「なにもかもうまくいき、世界はひっくりかえる」
       突然正気にかえって
       「合理的なバブル」

第4章  愚か者の黄金--一八二〇年代の新興市場
       投機と国債
       アメリカ鉱業熱
       国内の起業(ベンチャー)
       議会と投機熱
       「不信の洪水」
       南アメリカの憂鬱
       景気の循環と投機の循環

第5章  迅速な通信の手段--一八四五年の鉄道狂
       運河熱
       鉄道王
       一八四四年鉄道法
       熱狂の始まり
       新規公開鉄道株の投機
       暴走する列車
       鉄道王の退位
       通信革命のその後

第6章  「誤魔化され、魔法をかけられ、悪魔にとりつかれ」--金メッキ時代の投機
       アメリカの投機の前史
       戦争と投機
       新しい取引所と昔ながらのバブル
       「市場でうまい汁を吸う」
       ジェイ・グールドの暗黒の金曜日
       ジェイ・クックの暗黒の木曜日
       横領と投機と相場操縦

第7章  新時代の終わり--一九二九年の大暴落のその影響
       将来を担保に
       株式の販売
       投機家のプール
       強気相場の喧騒のなかで
       新技術の夢のある銘柄
       負債の魅力
       群衆の狂気
       高慢を罰する女神、ネメシス
       大恐慌への突入
       新パラダイムとウォール街での一九二〇年代の復活

第8章  カウボーイ資本主義--ブレトン・ウッズからマイケル・ミルケンまで
       金融革命
       自由主義経済論の復活
       金融派生商品革命
       レーガン革命
       ディーラーの勃興
       マイケル・ミルケンの勃興
       「金融のヒトラー」がウォール街にやってきた
       十月の暴落
       金権政治と貯蓄金融機関の危機
       八〇年代の終わり

第9章  神風資本主義--一九八〇年代日本のバブル経済
       平和の時代の勝者
       財テクーー企業による投機
       土地本位制
       プラザ合意
       金権政治
       日本株式市場における価値
       日本株式市場の相場操縦
       投機家の人脈
       バブルの女王
       新たな黄金期
       美術品のバブル
       ゴルフ会員権の狂気
       バブルの終わり
       日本の銀行システムの崩壊
       日本型制度の危機

エピローグ 経済学者の暴走
       相場につく投機
       金融派生商品の危険
       ヘッジ・ファンド狂
       目を覚ませと呼ぶ声
       第三次の領域

内容説明

またバブル、かもしれない。17世紀オランダから20世紀の日本、アメリカまで金融投機の世界史を描いた全米話題のベストセラー。

目次

プロローグ 遅れた者は悪魔の餌食
第1章 このバブルの世界―金融投機の起源
第2章 エクスチェンジ通りの株式取引―1690年代の起業熱
第3章 忘れてはならず、許してはならない南海の愚挙
第4章 愚か者の黄金―1820年代の新興市場
第5章 迅速な通信の手段―1845年の鉄道狂
第6章 「誤魔化され、魔法をかけられ、悪魔に取りつかれ」―金メッキ時代の投機
第7章 新時代の終わり―1929年の大暴落とその影響
第8章 カウボーイ資本主義―ブレトン・ウッズからマイケル・ミルケンまで
第9章 神風資本主義―1980年代日本のバブル経済
エピローグ 経済学者の暴走

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

119
最近日本のバブルについての本を読んだので、2000年出版された当時に読んだ本を取り出して読みなおしてみました。17世紀のオランダのチューリップへの投機から始まり、さらに南海泡沫会社について、19世紀の南アメリカの鉱山熱、19世紀の鉄道・通信への熱狂を語ります。暗黒の金曜日から1929年の株式の大暴落、戦後の金融革命と日本の神風資本主義ということでバブルの総括がなされています。通読することでいつも同じこと(いつか来た道)が繰り返されていると思います。2016/12/31

enpnfou

3
僕の基礎知識が足りないのか、読みにくかった。エピローグがいい。2016/01/23

フジ

2
おんなじ破滅が何回も起きている。バブルが起きたらすぐに勝ち逃げしろ。2014/11/30

むとうさん

2
日本人にとってはバブル=80年代末だけれど、歴史をさかのぼると似たようなことがたくさんありましたという本。歴史は繰り返すというけれど、「今度だけは違う」という言葉でいつも片づけられてきた。投機の肯定が既存の社会秩序を壊そうとする動きに連動すること、そのために女性の投機家が結構活躍していたことが興味深かった。また市場心理だけでなく政策的なもの、日本のバブルであれば政治家が政治資金のために株価上昇をあおる等の裏話も面白く読めた。サブプライム危機の話をこの著者はどう書くだろうか?と考えながら読むと面白いかも。2012/12/27

naz

2
チューリップバブルから日本のバブルまで、過去のバブルの歴史を知る本。その時代時代のバブルが事細かに描かれていて、当時の雰囲気が良く分かる。近い話なので特にそう感じるのかも知れなけど、日本のバブルのムチャクチャさがまた凄くて読んでいて頭がクラクラした。初期のバブルは詐欺まがいの、大衆を騙してインサイダーが売り抜けるようなものだったが、最近のものはレバレッジの拡大とその収縮の激しさが中心になっている気がする。1999年に書かれた本なので、サブプライムバブル崩壊後の現在だとまた違った内容になりそう。2012/01/29

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