出版社内容情報
ぼくの家のまわりは、冒険でいっぱい!かあさんに、りんごを買いにいくおつかいをたのまれた、ぼく。そんなおつかい、かんたんだって思うでしょ?でも、うちからやおやさんまでは、とっても遠くてきけんがいっぱい。ドラゴンが住んでいるという森や、ぐうぐうといびきをかく巨人、おそろしいくまが住むどうくつ、海にはひとくいザメやかいぞくまでいるんだから!さあ、ぼくといっしょにおつかいの冒険へでかけよう!ぶじにうちへ帰れたら、かわでいっしょにおよごうね。子どもが世界でいちばん幸せな国、オランダからやってきた、ちいさな男の子のおおきな想像力の絵本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seacalf
85
オランダのベストセラー絵本だそう。ページを開くごとに主人公の僕がどんどん話しかけてくる読書参加型の楽しい絵本。お母さんに頼まれたりんごの買い物の為にドラゴンや大男が住む森やごつごつの岩山、人喰い鮫や海賊の出る海、悪者の棲家を越えて行く大冒険。でも終盤で「あ!そういうことか!」と気付いてさらに楽しくなる。幼い頃の無限大だった想像力を思い出させくれる。リアルタイムに身近な冒険を楽しんでいる子供達はもちろん、ごっこ遊びや探検が好きだった大人も童心を思い出して嬉しくなってしまう作品。2022/10/26
Ikutan
80
読友さんの感想に惹かれて出会った素敵な絵本。まず、細部まで丁寧に描かれた絵の美しさに魅了される。そして、ページをめくれば、ドラゴンが住んでいる森や海賊や人魚のいる海。主人公のぼくと共に、ワクワクの冒険の旅が始まります。鳥のように上から俯瞰した構図はダイナミックでリアリティ満点。そして、隅々まで見渡せば、可愛い動物や安野光雅さんの『旅の絵本』のように物語の一場面が。これは、開く度に新しい発見がありそう。始まりと終わりは同じ場面。時間経過がわかる仕掛けで、それだけでも新しい物語が生まれそうね。とっても楽しい‼2022/12/30
とよぽん
78
読友さんの感想を読んで出会った。表紙がとても美しい。しかし、それ以上に内容の素晴らしさ秀逸さに驚いた。主人公と一緒に読者も冒険に引き込まれる。私が行っている学童保育に、この主人公と似た語り口の子がいて、脳内でその子に置き換わっていた! 参加型の絵本で、とても楽しい。そして何度でも楽しめる仕掛けがすごい! 私の中では今年のNo.1絵本だと思う。2022/12/10
がらくたどん
72
いくつものご感想に惹かれて。楽しい!読んでいる間もそうだけど、小さい時にこの絵本がお家にあったら、一人で遊びに行ける歳になって、歩きながらごちゃごちゃ考え事をする歳になって、考え事すらせずに忙しく通過する歳になって、時間も目的地もさほど意味がなくなって「歩く」事が目的になる歳になるまで、いつもは忘れているけどひょっこり「ああ」って思い出してきっとずっと楽しいだろうな~と、人のイマジネーションの広大さを想像してとても楽しく愉快な気持ちになる。毎日が冒険の君と横断歩道の黒い部分は谷底とか思っていた全ての人に。2022/12/17
Kawai Hideki
56
読者参加型のお話絵本。大きな庭のあるおうちに住んでいる男の子が主人公。家の隣の八百屋さんにちょっと買い物に行くのだけれど、庭を通っていくと、すごい大冒険が始まる!ドラゴンの炎、大男の強襲、岩山に住むクマ、怖い人喰いザメ、大砲を撃ってくる海賊たちなど、次から次へと迫り来る危機に対して、男の子から「急いでページをめくって!」と言われるがままに協力していると、無事に八百屋に辿り着く。なんのことはない日常なのだけれど、子供の目線の大冒険が微笑ましい絵本。2022/01/16