著者等紹介
シメル,ローレンス[シメル,ローレンス] [Schimel,Lawrence]
1971年、アメリカのニューヨーク市に生まれ、イェール大学に学んだ。作家、詩人、翻訳家として、英語とスペイン語で執筆し、これまでに100を超える本を刊行。1999年にスペインのマドリードに移住してから、子どものための絵本を手がけるようになり、多文化やマイノリティの視点から多数の作品を発表している
マヨルガ,フアン・カミーロ[マヨルガ,フアンカミーロ] [Mayorga,Juan Camilo]
コロンビア生まれのイラストレーター、グラフィックデザイナー。コロンビア国立大学でイラストレーションを学んだ。現在、国内外で絵本や児童書の挿絵を手がける
宇野和美[ウノカズミ]
東京外国語大学スペイン語学科卒業。出版社勤務ののち、バルセロナ自治大学大学院に留学。言語文学教育学科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oldman獺祭魚翁
33
主人公のぼくとぼくのお兄ちゃんとの話。作者はおにいちゃんが視覚障害者であることを、あえて直接的に言及していないが、それによって障害というもの対しての姿勢を読み手の子供達に考えさせる様に導いている。明るく楽しい絵柄の絵本だけれど、それが真ん中の暗い画面を引き立てている。読み聞かせにも使えそうな良書。2019/04/14
papapapapal
30
なるほど、そーゆーことか!! 真っ暗な世界に生きるおにいちゃんは、聴覚も記憶力も想像力もヤバくてカッコいい! そんなおにいちゃんが大好きな弟目線の自慢話…なんだけど、この描き方はとても好きだな〜♪ うちの末っ子くんにはちょっと説明が必要だったけど、これはなかなかの良書。オススメ。2019/06/18
わむう
26
友だちのカルロスの家では思いっきり遊べるのに、自分の家ではお兄ちゃんがいるため気をつけて生活しなければいけないことがたくさんある。でもお兄ちゃんは僕にはできない暗闇の中で本を読むこと、自分で物語を作って話してくれること、そして記憶力が抜群によく一度行った場所への道順はからなず覚えていることなど尊敬するところがたくさんある。カルロスの家に遊びに行くのも楽しいけれど家に帰ってきて視覚障害のお兄ちゃんと遊ぶのも、僕にとってはかけがえのない時間だ。とても良いお話だと思います。2020/07/16
mntmt
18
個性として描かれているところが素晴らしいと思った。2019/03/11
ケ・セラ・セラ
15
事前の情報無しに読むと「ぼく」の家は散らかっているのはダメ、きちんと片付いていないとダメ、めちゃくちゃ几帳面なのかなと思ってしまう。「ぼく」窮屈そうだなって。それが中盤で、えっ、あぁそうだったんだ。…一人っ子の友だちを羨むわけでなく、いい友だちがいて、お兄ちゃんのことが本当に自慢で大好きなことが伝わってくる。とても素敵な作品。2020/01/10