わかりやすく読める近世賤民制論の名著
徳川入府以前の江戸、四通する川の随所に城郭ができる。水運、馬事、監視などの面からも、そこは賤民の活躍する場所となる。浅草の渡来民から、太田道灌、弾左衛門まで。も ...
... 江戸の賤民の俗称。穢多頭・弾左衛門の姓が矢野であったところから、弾左衛門の配下である平(ひら)の者を、そう呼んだといわれる。一般に陽光に恵まれぬ谷筋の悪地には、そうした人々が住まわされた。橋の下が鬼や乞食の栖とされ、水辺の泥湿地が河童の ...
... 賤民に関する若干の考察」『法政理論』一巻二号)。明暦三年(一六五七)の幕府の「盗賊人穿鑿条々」には、非人を賤民の最下層に位置づけている(『御触書寛保集成』二七五五、峯岸賢太郎「江戸における非人支配の確立」東京都立大学『人文学報』一一四号) ...
... 江戸の賤民頭の弾左衛門の研究を柱とし、穢多・非人身分の実態と、幕府の賤民身分に対する支配組織を明かにし、行政史の面から賤民身分制度の究明にアプローチされた。地域的には関東をこえて甲斐・伊豆などに及び、時代的には近代社会における部落の変容 ...
... 江戸の賤民頭の弾左衛門の研究を柱とし、穢多・非人身分の実態と、幕府の賤民身分に対する支配組織を明かにし、行政史の面から賤民身分制度の究明にアプローチされた。地域的には関東をこえて甲斐・伊豆などに及び、時代的には近代社会における部落の変容 ...
... 江戸の賤民石井良助著一九八八年明石書店発行江戸の賤民(猿飼・茶筅・夙および乞胸、近世賤民に関する若干の考察、乞胸補考、江戸封建体制下の差別)、賤民解放令(明治四年のいわゆる賤民解放令について、明治四年の賤民解放令をめぐって、明治初期被差別 ...