哲学者としてのデューイの構想の枠組みをよく覗わせる,1929年にエディンバラ大学でおこなわれた講義をもとに刊行された The Quest for Certainty, A Study of the Relation of Knowledge and Action ...

... 探究」の概念を検討してみる。安定と不安定,確定と不確定,規則性と偶然性が解け難く結合しているものが、生活の基本構造であり,経験的事象の姿,生命そのものである。それ故にこそ、人は,確実性を求めて不断に思考し,行動する。人間の意識のプロセスに不断 ...

... 探究を進めること procedere disciplinabili- ter 」は数学に属している( 2 )とされているのであるから、数学は諸学に方法を与えるものとして、世界の学知的把握の核心に位置づけられていたと解することができる。それ故、数学の確実 ... 性 「疑い」と「確実性 ...

... 確実性は固定的で不変な対象に対する帰依によって測定される。」( 14 )と云うことになった。デューイが攻撃の矢を向けるのは ... 探究する幻想的方途は放棄され,むしろ現実の経験的世界に於いて実践的生活の危険を事実として認め,その危険を,我々により大きな ...

... 探究』の後半から『確実性について』へと、「原-信憑」論や「確信」論を追ってその「倫理」思想へとつないでいくとき、われわれはある種の内面性の思が「文法」や「言語ゲーム」といった非主観的形式作働へと変成したことによって、近代ヨーロッパに伝 ...

... 確実性」の混合から成るとして、デューイは以下のように述べる。我々は、一方においては、予測と統制を可能にするような充足 ... 探究は疑いから始まり信念の安定において終息する」というパースの探究理論を論じる中で述べるように、探究は絶えず ...

... 確実性についての反省と論議は認識論と同じく古いものである。この確実性の探究は、単に強固な臆見や検討を拒否する信念を別にすれば、二つの方向に我々を導くように見える。その一つはいわば形式的確実性ともいうべきもの、即ち数学や論理学の持つ確実性 ...

... 探究の場の条件を参照し、探究の課す要請に応えるように使用されている限り、本質的に問題をひきおこすものではない ... 確実性の探究』の基本的な視点は、ここにあるであろう。( 4 )論理学上の混乱については、例えば、『論理学』一三四~五頁の、実体化に ...