出版社内容情報
ハーグ国際司法裁判所で核兵器の違法性を主張した証言やアジアへの謝罪を明言した平和宣言など,被爆50周年を迎えて行なった広島市長としての活動をふりかえり,希望の未来を願うヒロシマの思いと苦悩を語る.
内容説明
冷戦後もなお人類を脅かす核の脅威。ヒロシマの平和思想は世界を動かさないのか。広島市長として、ハーグ国際司法裁判所での核兵器の違法性を主張した陳述をはじめ、アジアへの謝罪を明言した平和宣言、アメリカでの公開講演など、被爆五十周年を迎えて行なった活動と発言をふりかえりつつ、希望の未来を願うヒロシマの思いと苦悩を語る。
目次
1 アメリカの原爆展
2 戦争責任とヒロシマ
3 核保器廃絶に向けて
4 ジャーナリズムを問う
5 希望の未来のために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
3
ふむ2023/01/12
マイケル
3
世界を飛び回って核廃絶を訴える広島市長のなんと忙しいこと。視察とは名ばかりの物見遊山旅行議員とはえらい違い。被爆資料展示予定だった当初の計画が挫折したスミソニアン博物館の原爆展をめぐる裏事情と苦労が書かれているが、原爆投下が戦争終結に直結と原爆投下の正当性を主張する米国側になかなかヒロシマの主張が伝わらない。「リメンバー・パールハーバー」と反論されてしまう。核兵器の持つ無差別性、放射線被害の残虐さから国際法に違反する兵器だと訴えるが認めてもらえない。核兵器は人間の傲慢と愚かさを示しているという意見に同感。2020/04/09