岩波新書<br> ロシア市民―体制転換を生きる

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岩波新書
ロシア市民―体制転換を生きる

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306436
  • NDC分類 302.38
  • Cコード C0236

出版社内容情報

いまロシアの市民たちは日々何を思い,どのように暮らしているのだろうか.シングルマザー,老人,区議会議員などの日常生活や社会制度の綿密な取材を通して,地方政治・行政との関係性,民主主義のありようを浮彫りにする.

内容説明

目まぐるしく変わる内閣、国際政治の表舞台でのプレゼンスのかげで、ロシアの市民たちは日々何を思い、どのように暮らしているのだろうか。区議会議員、シングルマザー、老人、ベンチャー企業家、農場管理者などの日常生活に密着。社会制度、施設の綿密な取材を通して、地方政治・行政とのかかわり方、民主主義のありようを問う。

目次

第1章 形骸化する住民自治―区議会議員の憂鬱
第2章 個人主義の終末―家族の崩壊
第3章 社会の断片化―高齢者の孤独
第4章 社会的責任なき欲望―新しい中産階級
第5章 公私混同を超えて―農村の危機
終章 市民の復権

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジェンダー

30
90年代のソ連崩壊後の厳しい現実が描かれてます。今現在はどうなのかはわかりません。国が崩壊するというのはこういう事なのかと実際に市民に密着し食費や医療費など生々しく書かれているけれど日本も崩壊しないとは言い切れない。必ずしも平等にする事が良いことではないけれど最低限生活できるだけの保証を政府が補う必要があると思います。2014/09/14

卯月

4
職場本棚。99年刊。ソ連崩壊で激変した、個々人(モスクワ近辺)の生活を具体的に描写。98年ルーブル下落の影響大。副校長兼区議会議員、実権がない区議会。元エリートだが失職しアル中になった夫と離婚した妻、公共料金滞納、息子は兵役を逃れるため国立大を目指す。年金生活の高齢女性。老人ホームの副支配人、高齢者の行政不信。富裕夫婦、妻の輸入業がルーブル下落で失速。ストリートチルドレン、養護施設校長。株式会社化した元ソフホーズ副支配人、昔のソフホーズの手厚さ凄いな。顔写真・実名で登場する人々が、今どうしているかと思う。2023/03/10

めっかち

2
 ロシアのウクライナ侵攻でテレビに連日出演の中村逸郎先生の本。ソビエト崩壊後のロシア市民の生の声を紹介する。令和の今日言えることは、ロシアで民主主義は不可能なのだろうということ。帝政ロシア、共産ソビエト、プーチンロシア……この国に暮らすことは実に悲劇という他あるまい。本書を読んだ感想は「手の施しようがない」だ。2022/04/06

とんこつ

2
ただ単に社会体制が変わった後のロシア市民たちという目線で読むよりも、もう少し抽象化して、今いる環境から全く正反対の環境に移動した時、人はどうするのかという目線から見れば面白いのではないだろうか。資本主義(民主主義)と社会主義のメリットデメリットが見えて良かったです。しかしこの本が全部本当ならロシアという国は大丈夫なのかとちょっと憂う…。2010/01/18

さっとろ

1
共産主義体制崩壊後の民主主義への転換過程におけるロシアの状況を描いた著書。2013/06/21

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