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岩波新書
中国で環境問題にとりくむ

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  • サイズ 新書判/ページ数 182p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306900
  • NDC分類 519.222
  • Cコード C0240

出版社内容情報

深刻化する中国の大気汚染は重大な健康被害や環境破壊をもたらし,急速な砂漠化は農地を激減させた.大気浄化システムを開発して砂漠を農地に変える日中共同実験に成功した著者が,途上国の環境汚染をくい止めるための具体策を提示する.

内容説明

中国の環境問題は年々深刻化している。大量に発生するCO2やSOxは重大な健康被害や環境破壊をもたらし、急速な砂漠化は農地を激減させた。著者は中国の研究者と共に低コストの大気浄化システムを開発し、その結果得られる石膏によって砂漠を農地に変える実験に成功した。途上国の環境汚染をくい止めるための具体策を示す貴重な記録。

目次

第1章 むしばまれる大地―現地からの報告(万里の長城の向こう側;杭州 ほか)
第2章 なにが中国の環境破壊をもたらしたのか(大気汚染;森林消失 ほか)
第3章 途上国の環境対策―トンネルルートの実現をめざして(GDPと妊娠回数の関係;GDPとCO2発生量の関係 ほか)
第4章 砂漠を農地に―現代の花咲かじいさんプロジェクト(酸性雨対策研究の行き詰まり;学生からの提案 ほか)
終章 環境技術移転の成功に向けて(環境技術の移転とこれからの課題;なぜ日本からの途上国への環境技術移転がうまく行かないのか ほか)

著者等紹介

定方正毅[サダカタマサヨシ]
1944年東京に生まれる。1969年東京大学大学院工学研究科修士課程修了、同研究科博士課程、群馬大学工学部教授を経て、現在、東京大学工学部教授、清華大学客員教授、工学博士。専攻は化学工学、燃焼工学、環境工学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

16
中国の環境問題の原因が多数存在すること、結果的に植生の破壊、それに伴う人口移動と、かなり根深い鎖となってしまっていることが理解できた。まったく他人事ではなくなってしまった現状の中、実際に現地で活動なさっていた著者には頭が下がる。2013/08/12

やまきりん

0
既に17年前の本だけど、中国の環境問題の最前線に立っていた人の経験談がそのまま本の形になっていて隅から隅まで参考になる。単なる中国批判や技術論に終始するのではなく、実戦経験の中から筆者が得た「共に解決を目指し、自立をも促す」という支援の理念には強い説得力があると思う。今後はこの本を手がかりに、日本から中国への技術移転がどのような経過を辿ったのか探っていきたい。2017/02/06

おのじー

0
実践的に環境問題に取り組む方々がどんなひとなのか、この本を読むまで想像もしなかった。 実際に具体的な研究・取り組みとその成果を示された著者と協力者の皆さんはみなとても熱い情熱をもって環境問題に取り組まれており、尊敬した。 環境問題が注目されているいま読んでほしい本。2020/01/02

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