岩波新書<br> ダムと日本

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岩波新書
ダムと日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 231p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004307167
  • NDC分類 517.7
  • Cコード C0236

出版社内容情報

「治水」「利水」の名の下に,日本列島中で建設されてきた2700のダム.さらに500の新設計画は利権がらみで一向に見直されない.不要な巨大公共事業と闘う市民たちの声を長良川,吉野川など日本各地や欧米現地から伝える.

内容説明

「治水」「利水」の名の下に、日本列島中の川を縊って建設されてきた二七〇〇のダム。今やまったく不要になったにもかかわらず、建設計画はまだ五〇〇以上もある。政・官・財の利権がらみで一向に見直されない公共事業に、いま市民たちがNO!の声をあげ始めた。長良川、吉野川など日本各地の河川や、欧米の潮流を伝える。

目次

第1章 日本の風土と河川(日本は「川の国」;川をめぐる人々の暮らし ほか)
第2章 ダムの功罪―これまでのダムを検証する(水力発電が電気を造った;“大型ダム時代”の到来 ほか)
第3章 新しいダム反対運動の幕開け(最後の自然河川を守れ;長良川河口堰建設計画の経緯と歴史 ほか)
第4章 世界の河川開発の潮流(高橋裕さんの言葉;アメリカで学んだこと ほか)
第5章 「河川行政の転換」から公共事業見直しまで(「河川法改訂」と「公共事業コントロール法案」提出;「公共事業チェックを求めるNGOの会」の成立 ほか)

著者等紹介

天野礼子[アマノレイコ]
アウトドアライター。1953年、京都市に生まれる。同志社大学文学部卒業。1988年より「長良川河口堰建設に反対する会」事務局長を務める。1997年より「公共事業チェックを求めるNGOの会」の代表を務める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

28
治水のため作られたはずのダムが、かえって洪水などの環境破壊を深刻化させていること、ダム建設には根深い利権の構造があることなどが書いてある。しかし、この本が出版された2001年より日本の政治はダメになってしまっていると言わざるを得ないのが悲しい。2014/12/02

シロクマぽよんぽ

3
ダム建設反対論者による反対運動をまとめた本だった。地形の違いを無視した明治以降のオランダ流水害対策の導入、黒部ダムでの堆積放流による下流域の水産物激減、ダム建設決定によるインフラの放置と過疎化の加速の例など、知らないことがたくさんあった。高度成長期以降、意味のないダムが各地に造られ、建設業者が自民党議員の票田になったのは想像に難くない。それを検証し批判するのは、民主主義において重要な精神だと思う。ただ、この本では先人の知恵を神格化しすぎな印象も受けた。緑のダムが実現できれば、それに越したことはないが。2021/11/10

本命@ふまにたす

2
20世紀終わり頃の日本における、ダムを中心とした河川開発の問題を論じる。やや古くなっていて、また内容もジャーナリスティックだが、今なお地方自治を考えるのに益するところがありそう。2022/01/02

takao

1
ふむ2022/05/04

リットン

1
体験談的には面白いと思う。もう少し深く勉強したくなった2018/08/22

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