出版社内容情報
圧倒的な力で民衆を動員したナチ・ドイツにおいて使われた言語とその語り口は,現代もなお利用され,力を持ち続けている.ヒトラー演説やメディア・教育の言語から人々の夢の中の言葉までを検証し,そのレトリックと意味を考える.
内容説明
政治の世界では言葉という武器が大きな働きをする。とりわけ圧倒的な力で民衆を動員したナチ・ドイツにおいて用いられた言語とその語り口は、現代もなお世界のさまざまな局面で利用され、力を持ち続けている。ヒトラー演説やメディアの言語から、教育の言語、ジョークや人々の夢に現れる言葉までを検証し、そのレトリックと意味を考える。
目次
1 独裁者の言語―ヒトラーの政治宗教(初めに言葉あり;ヒトラーの“摂理”信仰;ヒトラーの《黙示録》)
2 映像の言語―党大会映画『意志の勝利』(ナチスの政治的祭儀;レニ・リーフェンシュタールの『意志の勝利』;政治の美学化と罪責)
3 教育の言語―ヒトラーの歴史教科書(ヴァイマル時代の歴史教科書;ヒトラーの歴史教科書;ナチ統治下の抵抗教育)
4 地下の言語―ジョークの中のヒトラー(笑いの政治学;ナチ・ドイツの政治的ジョーク;ジョークの政治的役割)
5 深層の言語―悪夢の中の“第三帝国”(夢の社会心理学;悪夢の中のナチ体制;悪夢と罪責告白)
著者等紹介
宮田光雄[ミヤタミツオ]
1928年高知県に生まれる。1951年東京大学法学部卒業。1960‐62年西ドイツに留学。専攻、政治学、ヨーロッパ思想史。現在、東北大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。