朝日選書
生・老・病・死を考える15章―実践・臨床人間学入門

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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022598301
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0336

内容説明

「あなたは進行性のがんです、長くてもあと3カ月で亡くなります」「最愛の配偶者が疾患のため最期が迫っています。あなたは安楽死を懇願されました」「2歳になるあなたの子どもが交通事故で脳死状態に陥りました」…。生と死の現場で、あなたは何を選択し、決断するか?生老病死を真正面から取り上げ、一人称で考えさせる「臨床人間学」を創設、ひろく注目を集めた著者が、誌上で大学生や市民グループ、医療関係者から大きな人気と支持を得ている授業を再現する。技術の進歩により、生や死が客体化されがちな今こそ、見つめなおしたいテーマを収録。

目次

あなたは八三歳の独居老人
代理母制度を認めますか?
安楽死を認めますか?
人工呼吸器をつけて生きる
白血病の長女の治療のため第二子を産む
家族の意識障害の状態が一年以上続いている
家族の死
脳死になったわが子の臓器提供
無脳児の臓器提供
命の期限を告知されたら
交通事故で下半身麻痺になった
苦しむ弟の死を助けるか―『高瀬舟』
出生前診断を受けますか?
自分がアルツハイマー病になった
クローン技術をどこまで認めますか?

著者等紹介

庄司進一[ショウジシンイチ]
1942年、東京生まれ。1966(昭和41)年、東京大学医学部卒業。医学博士。信州大学講師、ニューカッスル神経研究所リサーチフェロー、信州大学助教授を経て、1992年より筑波大学教授。専攻は神経内科学。1998年、医学教育振興財団医学教育賞(懸田賞)を受賞
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感想・レビュー

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regacian

1
具体的な15のケースを想定して、自分や家族がそうなったらどうするかという議論を学生主体で行う講義の講義録。自分ならどうするか、あるいは他の人の主張をどう受け取るかを考えながら読み進めることになる。本文の註もとても参考になる。海外の事例が多く引用されていたり、法律的な解説があったり初めて知ることが多かった。合理と感情(倫理)の対立になりがちなのだが、合理を覆すのは難しいし、そもそも倫理に関する妥当性の論拠が分からなくなったり、読み進める中で思考がかき回される講義録だった。難しいテーマだと再認識2022/12/11

okatake

0
編著者が筑波大学で行ってきた教養科目「臨床人間学」から構成された書。医学生を対象に15テーマに渡って、授業中のやりとりをまとめています。医療者としての目線ではなく、自分たちが当時者となった場合どうするかという問いの進め方であり、忘れ勝ちな思考過程を伝えている姿は尊い。女性・看護師の立場から協力された紙屋克子氏の側面からの援助も学生たちの思考法を広く展開する上で、大きな役割を担っています。2014/09/04

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