内容説明
長嶋教授失踪!?事件を巡って巻き起こる議論の嵐。不倫とは、嘘とは、民主主義とは?プラトン、ニーチェなど古今の思想を手がかりに倫理学の今日的課題を問う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
28
大学で起こった事件を巡り人々が語り合う・・・そんな設定のもと、倫理学の初歩を探究する。比較的わかりやすく、面白かった。人間とはどんな生物なのか。理性の生き物なのか。欲望の生き物なのか。そこを分けるのはいったい何なのか。社会システムとは何のため、そして誰のためにあるのか。そこでは誰が得をするのか・・・。短時間でさまざまなことを考えさせられた。2014/05/23
caramelscratch
2
行為はすべて無意識の深層に原因を持っていて、その意味で非合理なものだが、そういう行為のなかで、その結果が目的の達成にかなうものは肯定的に評価され、そうでないものは否定的な評価をうけるのだ(p90)2014/01/13
miu
1
2021.09 小説形式でわかりやすい哲学(倫理学)入門。ニーチェについて知りたくなる。「"不倫"は悪なのか」という問い自体がそも誤りであるというのは確かになあと一本取られた感じ。2021/09/06
ニョンブーチョッパー
1
○1999/06/21
まあい
1
倫理学がどういうものなのか分かる小説。西洋の思想家も引き合いに出され、分かりやすい解説も入るため、哲学入門にも良い。2014/08/01