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講談社現代新書
教えること、裏切られること―師弟関係の本質

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  • サイズ 新書判/ページ数 213p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061496637
  • NDC分類 281
  • Cコード C0236

内容説明

いかに学び、いかに師を乗りこえるか。柳田・折口の確執、棟方志功の師殺し、親鸞・道元等の情知渦巻く世界。

目次

第1部 近代日本における師弟の姿(孤高の僧、藤井日達と私;弟子を持つの不幸―内村鑑三と斎藤宗次郎;父なるものへの回帰―夏目漱石と和辻哲郎;宿命のライヴァル―柳田国男と折口信夫;究極の「師殺し」―棟方志功と柳宗悦;師資不相承、ここに極まれり―正岡子規と高浜虚子)
第2部 鎌倉新仏教の師弟関係(師から離陸するために―親鸞と法然;日本に人なし―道元と明全・如浄;親鸞、弟子捨ての真意;道元が抱えた矛盾;師の人格をいかに相続するか;『歎異抄』にこだまする唯円の叫び声)

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年、サンフランシスコ生まれ。東北大学文学部卒。東北大学助教授、国立歴史民俗博物館教授などを経て、現在、国際日本文化研究センター所長。専攻は宗教史、思想史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

koji

8
感銘を受けた四方田犬彦「先生とわたし」で紹介されていた本です。多岐に亘る師弟関係を整理し、その本質を考察します。師弟になるということは、「気安さ」から「競合と背反の関係」が発生することを言います。著者は、その本質は「弟子は師を越えようとするが、師は簡単に超えさせてはならぬ」関係、即ち「裏切り、裏切られる」関係と喝破します。特に、法然、親鸞、唯円の関係に筆が冴えます。弟子による師の単独相続とは、これほどエネルギーを要することかと衝撃を受けました。ラスト、親鸞が60を過ぎたった一人京都に帰る描写は胸打ちました2015/07/13

うえ

0
重い本。内村鑑三や漱石/和辻等「柳田の議論を斜交いに眺めて,そんなことオレは知らぬ,と白い眼をむいていたのが折口信夫だった。神の源流に母と子のイメージを探りだそうとする柳田の方法に,おそらくうとましさと違和感を抱いていた」「明治の文明開花いらい,マルクスその人を師とするといったような言説にはほとんどお目にかからなかった」「聖書や仏典が師の最後の場面において弟子による裏切りの問題をもちだしているのは,やはり尋常なことではない」「ユダは,師のイエスを愛するか,それとも憎むか,いつも二者択一の岐路に立っていた2014/10/19

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