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人間的自由の条件―ヘーゲルとポストモダン思想

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  • サイズ B6判/ページ数 467p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062126700
  • NDC分類 133.04
  • Cコード C0095

内容説明

近代精神の本質とは何か?ヘーゲルの斬新かつ根源的読解を通して近代的“自由”の概念を再構成し、マルクスからポストモダンに至る現代思想のアポリア克服へ向けた可能性の原理を提示する画期的論考。

目次

第1章 資本主義・国家・倫理―『トランスクリティーク』のアポリア(資本主義というアポリア;カントの「物自体」について;未来の他者とは誰か ほか)
第2章 絶対知と欲望―近代精神の本質(ヘーゲルと絶対精神の体系;コジェーヴのヘーゲル論と現代思想;近代の人間本質―「他者の欲望」と「普遍的承認ゲーム」 ほか)
第3章 人間的自由の条件(マルクス、「後方への回帰」;ヘーゲルとマルクス、「国家論」の発見;「イデオロギー」というアポリア―アルチュセールとマンハイム ほか)

著者等紹介

竹田青嗣[タケダセイジ]
1947年大阪生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。現在、明治学院大学国際学部教授。哲学者、文芸評論家。現象学、プラトン、ニーチェをベースに、哲学的思考の原理論としての欲望論哲学を展開している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハク

3
苫野一徳「どうして勉強するの?」で、紹介された一冊。子どもに質問された時に1番困る質問への答えが書かれている。そこには、知識を得るための勉強は、家で一人でやれば良いが、互いを信頼し合い認め合う勉強は学校でなくては、できないということが主張されている。この本では、相互承認の原理を哲学を通して説明されており、納得の一言。2014/09/22

kumoi

1
最近、資本主義批判の本をよく見かける。よくあるのは、資本主義が格差を拡大し、また環境を破壊しているというものだ。これらの批判は、生活の実感から出てきたものであり、資本主義の本質を自覚している限り優れた考察と言える。資本主義は、近代において人間が宗教的権威や共同体から抜け出す契機であったと同時に、現代における社会的な善を目指すゲームの底板である。したがって、格差を拡大する資本主義は不当であるという主張は、何の正当性も持っていない。また、自由の相互承認だけが当為(~すべき)を乗り越える唯一の道徳でありうる。2021/07/18

スナフキン

0
「ヘーゲル思想の可能性」 資本主義のアポリア、近代思想の本質、人間的自由の条件、概観すると当著作は以上の三点に大別できる。それらを貫くのは「自由の相互承認」という本来なら近代国家形成の条件ともいうべき理念である。 当著作は始終その理念の正当性と利点を、多様な哲学思想に絡めながら、いわば思想の実践の形で叙述される。その点については特に評価できるように思う。しかし先述したように始終「自由の相互承認」が取り上げられ、またその正当性を逐一述べられては面白みに欠ける。 とはいえ非常に勉強になる一冊である。2011/12/03

nobby

0
ヘーゲルの「相互承認」論の再原理化の書。2011/08/11

じょに

0
資本主義へのありうべき批判理論として、ヘーゲルの可能性の中心を読みましょう。マルクス主義も、フランクフルターもフランス現代思想もゆきづまったよね。ヘーゲルに還れ、と。竹田センセのオハコです。460ページ、近代の原理は自由の相互承認である、が延々と続くので、読むのはしんどい。がしかし、ヘーゲル観はかなり変わるし、思想をどう扱うかの勉強にもなるかと。ポスモ‐ハバーマスの問題や、リベ‐コミュ論争なんかをヘーゲルのよく分からん良心で繋げるやり方には、少しうねる。ま、そんでどうしましょ?という話なんですが。2009/02/10

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