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内容説明
UFO、虫の知らせ、星占い…。科学的には証明できないことも、実際の体験をとおして信じてしまう。しかしその「体験」は、本当のできごととは限らない!超常現象の実在を信じてしまうのは、人の思考システムの本質がかかわっている。
目次
第1章 「信じる心」はどこから生まれるのか?
第2章 「自分の目で見たもの」は信じてよいのか?
第3章 体験していないことをなぜ「体験」できるのか?
第4章 その考え方は正しいのだろうか?
第5章 それは本当に「めったにないこと」なのか?
第6章 「信じる心」を生む「体験」のあやうさ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘビメタおやじ
10
見た目の大きさが変わるのには驚きです。自分の体験も記憶も、情報処理されたもので、ストレートではないという認識の大切さがよく分かりました。何かを強く否定したり、礼讚したりしているときは、自分の思考のバイアスを意識していこうと思いました。2016/10/11
しなぷす
8
やっと読み終えた…課題図書でした…。私は断然、超常現象について信じる派です。しかし 読了後の今、私の超常現象信仰度数は下がりつつあります!この本を読んで、人間がどれほど錯誤しやすい生き物なのかがわかりました…。人間は、偏って認知し推論するそうです!実際に見たものでも、もともと持っている知識を前提に見てしまうため、見方に偏りがでて、実際に見たものでも、必ずしも事実とは言い切れないそうです( ̄▽ ̄;)そんな感じのことが書いてあったと思います… 。2014/05/15
愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
8
【心の琴線に触れた言葉】信じる心は、私たちの日常になくてはならない心であるのと同時に、ときには私たちの合理的な思考をさまたげることもあるのです。その結果、多くの人に不幸をもたらす事件につながる危険があることも忘れてはなりません。だからこそ、そのような非合理的な信念が生まれる心理的なメカニズムの究明が重要になってくるのです。2013/11/20
ヨミナガラ
7
“私たちは、叱ることが非常に効果的だという素朴な信念をもっていて、しつけでも勉強でも、たびたび子どもを叱りつけます。/このような誤信念をもってしまった原因は、回帰の誤認からだとシャフナーは考えました。(中略)子どもが叱られるのはとくにわるい状態のときで、その後は何もしなくてもよい状態へ回帰するのが自然です。/そこで、ほめた後にはわるくなる、叱った後にはよくなる(中略)この体験が、叱ることへの信頼を生み出した原因と考えられるのです。”2014/04/28
shigoro
7
目で見たことは錯覚や記憶違いを起こす場合も多々あるし、体験したことでさえ都合よく考えてしまう。自分がそう思い込みたいことや、そう信じたいことへと結論を直結させてしまい、過程の思考を停止してしまうから「超常現象では?」思ってしまう。色々な実験を通して見ると、改めて人間がバイアスやエラーを多く引き起こすが、そこがまた正確な機械違い、人間らしさなのかもしれないな。 2012/05/02