出版社内容情報
犯罪を捜査し、法と証拠に基づいて起訴し、裁判で真実を追求する検察官。政財官界の不正に鋭く切り込み、脚光を浴びることもあるが、活動の全貌は国民から見えにくい。検察官の日々の取り組みはどのようなものか。裁判員制度の実施、国境をまたぐ事件の増加など、時代の大きな変化に、検察はどう対応していこうとしているのか。時に世間の批判を受けながらも、「正義」の担い手として期待を集める検察官たちの実像を描く。
内容説明
犯罪を捜査し、法と証拠に基づいて起訴し、裁判で真実を追求する検察官。政財官界の不正に鋭く切り込み、脚光を浴びることもあるが、活動の全貌は国民から見えにくい。検察官の日々の取り組みはどのようなものか。裁判員制度の実施、国境をまたぐ事件の増加など、時代の大きな変化に、検察はどう対応していこうとしているのか。時に世間の批判を受けながらも、「正義」の担い手として期待を集める検察官たちの実像を描く。
目次
第1章 被害者を前に(附属池田小事件;涙の論告求刑 ほか)
第2章 最前線は今(想定は「三日間での判決」;わかりやすさの追求 ほか)
第3章 特捜の光と影(最大派閥の重圧;迂回献金の壁 ほか)
第4章 赤レンガの実像(国会対策;死刑執行 ほか)
第5章 あすへの模索(国際化への対応;企業責任を問う ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わんつーろっく
12
2006年の出版、裁判員制度が始まる前の検察官たちの当時の最前線ドキュメントである。犯罪被害者対策が本格化し、裁判員制度が導入された現在も、きわめて大きな権力を託されながら、検察という組織は国民に馴染みが薄い。松本サリン事件の公判で、一審だけで計12人の国選弁護人に支払われた報酬が、ひとりの被告分としては過去最高の総額約4億5200万円だという。これに一番ぶっ飛んだ。2019/09/12
井の中の蛙
10
検察官という職業に馴染みがなかったので読んでみた。実像が少しでもはっきりしたと思う。検察官の態度によって、原告や被告の心情や将来が大きく変わってくる。2024/04/02
うゑしま
2
検察官の仕事って、あんまりよく理解していなかったけど、なんとなく思ってたより、だいぶ人間味のあるものだとわかった。ただ、新聞の連載をまとめたものなのでしょうがないところもあるけど、ちょっと分散しすぎててまとまりのない本だったのは残念。2017/10/05
stroatman
1
無味無臭。正直何を目的に本を出したのか分からない。TVのニュースに検察官の心情を一言二言追加した薄っぺらい内容。ライブドアの事件について少し触れてはいるが、核心への切り込みは一切なし。2006年出版で、そこを掘り下げられないなら検察官の本なんて出すべきじゃない。2016/07/20
check09
1
ドキュメント弁護士に続いて読んだ。ドキュメント弁護士よりも最近に出版されており、文字は大きくなり、小見出しの位置も変更されているが、小見出しから小見出しまでの文章量が減少し、いささか小見出しがつきすぎの感があった。 検察官は感情を示さずに事件を処理するイメージがあったが、実際は逆であった。また、その仕事は多岐にわたることが分かった。2010/02/26