内容説明
言語個性の動態にまで踏み込んで言語活動の発生源を前ジャンルからの視野にとらえ、声と音との響きあう関係下での意味領域の創発と、語りの生をかたどる“態(わざ)”の諸相を問う。
目次
1 ことばの創発(うたうカラダの韻律論;泣き・ことば・うた―奄美の葬送歌の表象と様式性;口承文芸のメカニズム―アイヌの神謡を素材に ほか)
2 響き合う創発(愛の翻訳論へ向けて;詩との出会い―執筆、読解、創造;ルネサンス期のsong研究の方法論を求めて―メロポイエーシスの可能性を探る ほか)
3 騙りの言語態(嘲笑文学と変身男―カランドリーノからグラッソへ;歴史記述の虚構―初期近代イングランドにおける歴史と詩;深沢七郎と「唄」 ほか)
著者等紹介
藤井貞和[フジイサダカズ]
1942年生れ。東京大学大学院総合文化研究科教授。日本古典文学、テクスト分析
エリス俊子[エリストシコ]
1956年生れ。東京大学大学院総合文化研究科助教授。日本近代詩、モダニズム研究
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