内容説明
相次ぐ考古学上の発掘・発見のニュースが、卑弥呼の時代を明らかにしはじめた。三世紀の中国の史書「魏志倭人伝」に記された「倭国大乱」に備えて「宮室、楼観、城柵を厳かに設け」た女王国はどこか。卑弥呼に与えられた「銅鏡百枚」とは、三角縁神獣鏡のことなのか。朝鮮半島から北部九州に着いた魏の使者が、「陸行水行」を重ねた邪馬台国への道程を各地の弥生遺跡を辿りながら検証する。
目次
発見されていた王都―狗邪韓国
残る邪馬台国時代の景観―対馬
断定された王都―壱岐
最古の稲作伝来地―末盧国
弥生文化研究発祥の地―伊都国
金印をもらった国―奴国
弥生の絹を発見した遺跡―不弥国
弥生遺跡の宝庫だが―他の倭国
途中通過駅扱いの投馬国―吉備
不思議の国―古代出雲
論争に考古学を参入させた遺跡―畿内
大和盆地にあった弥生都市
初期ヤマト王権の王陵の地
著者等紹介
高橋徹[タカハシトオル]
1938年大分県臼杵市に生まれる。京都大学農学部卒業。京都新聞社を経て、1970年朝日新聞社入社。奈良支局、大阪本社学芸部員、同社会部員、同学芸部次長などの後、83年から文化財担当編集委員となり、98年定年退職。現在、滋賀県立大学講師(非常勤)
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