光文社新書<br> 不可触民と現代インド

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光文社新書
不可触民と現代インド

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334032234
  • NDC分類 362.25
  • Cコード C0236

内容説明

今日まで続く、厳しい身分制度であるカースト制はなぜ三千年にもわたり保たれてきたのか―。かくも長く、圧倒的多数の民衆が“奴隷化”されてきたのはなぜか―。仏教発祥の地で仏教が抹殺されたのはなぜか―。今、“歴史的真実”の扉が開かれ、塗り替えられようとしている。大国・インドで何が起こっているのか。現場からの迫真の書。

目次

第1章 この国の本当の主人公は誰か
第2章 目覚める人びと
第3章 インド史上最大の謎を解明する
第4章 仏教の白い花
第5章 インドは世界の有望な市場か?
第6章 インド史上初、不可触民出身の“女帝”州首相
第7章 暗黒時代の再来

著者等紹介

山際素男[ヤマギワモトオ]
1929年三重県生まれ。作家。’98年、古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』の翻訳で第34回日本翻訳出版文化賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

21
著者が留学中に体験した現代インドの衝撃的な事件からインドの厳しい差別の現状を、様々な被差別者の語りを通して描く。被差別階級からインド初代法務大臣となったアンベードカル、彼が信仰した仏教の話が中心となり、日本出身の僧・佐々木秀嶺とその影響を受けた人々の話が多め。アンベードカルの活動を高く評価しながらも、彼への偶像崇拝を懸念する声を取り上げている点など、バランスに配慮している。2020/01/20

S.Mori

20
1月『三つ編み』を読んだ時も感じたことですが、インドのカースト制度はひどすぎます。この本の冒頭にはそれが書かれています。不可触民が車にはねられても、そのまま見捨てられるだけで、警察沙汰にもなりません。著者はそのことに衝撃を受け、不可触民について詳細に調査し、この本をまとめました。歪んだヒンドゥー教の教えにより、この身分制度が現代まで受け継がれたとのこと。上位のカーストにある者たちは、自分の生まれだけで特権を享受します。仏教を学び、それを社会に広げる活動をする人たちが出てきて→2020/05/27

かば

17
偏った主張が目立った。新しく仕入れた知識だけ列記しておく。①アンベードガル。インドの政治家。カースト最下層の出身で不可触民制度の打破に努めた。インド憲法の草案作成者。仏教徒。②佐々井秀嶺。僧侶。日経インド人一世。不可触民を仏教に改宗させるインド仏教復興運動の中心人物。③ダリット。不可触民の自称。④バンギー。不可触民のうち主に清掃業務を生業とする人々。2020/06/13

樋口佳之

15
2003年刊の本ですから、政治社会の細部の状況は違っているのでしょうが、時折報道される凄惨な事件の背景(マスコミ的にはあまり報道されない)を知る事ができる本だと思います。より近年の状況を学べる本はないかな。2017/04/13

Francis

15
10年間も積ん読してた本。インドの下層カースト、不可蝕民について。主にカースト制度廃止に取り組む人々のインタビューで構成されている。差別の実態、カースト制度廃止への動きが生々しい証言で語られている。それにしても何億人もの信者がいるヒンズー教がここまで人をおとしめるカースト制度を支えているとは悲しくなる。とは言え、多くの人々がカースト制度廃止へ向けて大きなうねりを作り出していることには希望を感じた。2014/12/15

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