内容説明
体の外には「音」も「光」もない。ものの出す波が届くと、耳や目の受容器は比較器として働き、脳の標的ニューロンを活動させる。すると、生まれつき備わっている「情報」が発現し、感覚世界が現れる。人は脳の生む「音」を聞き「光」を見る。本書は、感覚を生理学の手法で解析し、哲学、情報学と対比して読み解く。今までの生理学とは違う視界が開ける。
目次
人工システムの特徴
生体システムの特徴
温度感覚系の伝統的説明の問題点
温・冷受容器の新しい見方―比較器説
比較器が体温を調節する―モデル研究
温・冷受容器の温度比較機構
生体にセンサーはない
脳が作る感覚世界
皮膚感覚
味覚
聴覚
視覚
感覚の枠組み転換
著者等紹介
小林茂夫[コバヤシシゲオ]
1947年生まれ。京都大学工学部卒業。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。京都大学情報学研究科教授。研究分野は、生体情報処理、感覚生理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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