ひきこもれ―ひとりの時間をもつということ

ひきこもれ―ひとりの時間をもつということ

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  • サイズ B6判/ページ数 177p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784479390954
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0012

内容説明

「一人」は孤独なのか。「ひきこもり」であると自認する著者が指摘する「集団」は「一人」より強いか。社会の嘘、学校の嘘。

目次

第1章 若者たちよ、ひきこもれ―コミュニケーション能力を過大視するな
第2章 不登校について考える―「偽の厳粛さ」を子どもは見抜く
第3章 子どものいじめ、そして死について―「傷ついた親」が「傷つく子ども」をつくる
第4章 ぼくもひきこもりだった―きらめく才能よりも、持続する力が大事
第5章 ひきこもりから社会が見える―ぼくがいま考えていること

著者等紹介

吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年、東京生まれ。東京工業大学卒。詩人、思想家、文芸評論家。日本の戦後思想に大きな影響を与えた。生来の「引っ込み思案な気質」は変わることなく、ひきこもり的生活をおくりながら、思索の日々はつづく
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

団塊シニア

50
他人とのつながり方はそれぞれでいい、大勢の人と交わることは必要か?価値を生み出すにはひきこもる必要があるという、自らひきこもり体験者の作者の言葉は重い、世代に関係なく一読の価値のある内容である。2015/08/13

さっちゃん

40
タイトルに惹かれて読んでみた。コミュニケーション能力が高く、友達の多い陽キャがすばらしくて、コミュ障の引っ込み思案な陰キャはダメだという風潮は確かにおかしいと思う。「学校の偽の厳粛さ」にも納得。初めて知りましたが、著者は吉本ばなな氏のお父様だそうです。2019/09/04

Yusuke Oga

27
ひきこもりの人はコミュニケーションとか今の社会で「よし」とされているいろんなことには適正を示さないかもしれないけど、その「分断されないまとまった時間」に彼は別の「価値」を作っているのだよ、というお話にうんうんと頷きながら読み進めながらも彼らは「自分に寛容すぎる」といった背筋を正したくなる厳しいお言葉も。物書きは政治家と同じくらい「虚業」で、最もくだらない仕事だ、とか、あまりにも生きるのが困難な「傷ついた子供」が一生懸命、「刻苦勉励」で文学を学んで作家になったのが三島さんだった、とか、いろいろ興味深かった。2014/10/11

はじめさん

23
古本市でタイトル買い。よしもとばななのお父さんなんですね。ひきこもるーーヒッキー-_- 昔も今も存在し、最近では8050問題とか色々ありますが、大人の引きこもりは置いといて、繊細な感受性ゆえに学校生活とか馴染めず引きこもってる子どもらに、ひとりの時間をもつのは悪いことではないと訥々と語りかける。著者もまた引きこもっていた時期に文章書いており、それがなければよしもとばななも文章に親しむような環境もなかっただろうから、色々感慨深いね。/ラジオでルネッサンス髭男爵の山田さんもヒッキーだったと知る。H30/2242018/12/08

Kikuyo

22
引きこもりが悪いという世間の思い込みは、人々が自分の中にいる引っ込み思案な自分を悪者扱いしているからではないだろうか? 「社交的ではないかわりに考えること、感じることに関しては人より余計にやっている、毎日価値を生んでいるということ」 孤独になり内省する時間は大切だ、自分のスタイルをつくりあげるためにも必要だと思う。書くという作業は自分をわかる作業でもあり、それにより安心もするのだな。2019/03/23

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