内容説明
「化ける」「変身する」とは、瞬間的あるいは短期間のうちにそれまでの状態ががらりと変わることである。変化の質は外見上の問題だけではない。動機や場面もさまざまである。これらの言葉を切り口として、妖怪、怪獣、都市伝説、まちづくり、人名、儀礼などの民俗から見えてくるものは何か。刺激的な論考集。
目次
プロローグ 化ける民俗の諸相
第1部 妖怪と現代の怪異(股のぞきと狐の窓―妖怪の正体を見る方法;妖怪と怪獣;現代都市の怪異―恐怖の増殖)
第2部 「化ける」という幻想と現実(町が化ける―まちづくりのなかの民俗文化;名前と変化;人の一生)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぎんしょう
2
「化ける」という言葉から出発した論集。宮田登にもう少し頑張ってほしかったなあ。斎藤純の「怪獣と妖怪」が面白い。まあ『妖怪文化の伝統と創造』に被る内容の論文を書いてるけど。こっちの方が広範だし読みやすい。近世からいる怪獣とゴジラとかは何が違うのか、何が同じなのか。そこは極めて難しくもあるが、面白い対象だと思う。2011/09/13
まんまるプーさん
1
神保町の古本屋でタイトル『妖怪変化』に引かれて購入。でも妖怪の解説は前半だけでした。後半も所々興味深い処はありましたが、退屈した方が多かった。2015/07/11