内容説明
晩年最も身近にいたパイスが、新しい発掘資料やこれまでに知られていないエピソードを盛り込んで描きあげた、人間アインシュタイン像。前著『神は老獪にして…』の姉妹版。
目次
「アルベルト・アインシュタインの陰で」
ボーアとアインシュタインについての考察
ド・ブロイ、アインシュタイン、物質波概念の誕生
アインシュタイン、ニュートン、そして成功
素人のための相対論の短い説明
アインシュタインはいかにしてノーベル賞を獲得したか?
ヘレン・ドゥーカスの思い出
『おかしなファイル』からのいくつかの例
インドとの関係―タゴールとガンジー
宗教と哲学におけるアインシュタイン〔ほか〕
著者等紹介
パイス,アブラハム[Pais,Abraham]
アブラハム・パイスは、世界的に指導的な理論物理学者の一人であり、また同じく世界的に素粒子物理学の泰斗の一人でもある。生まれはオランダ、彼の祖先は1700年以前に、イベリア半島から異端審問を逃れてオランダに入植したという。1946年に彼はアメリカに渡り、1954年には市民権を獲得、最初は研究員として、後には教授として、プリンストンの高等研究所に就職。1963年にはニューヨークのロックフェラー大学に移り、現在はデトレフ.W.ブロンク名誉教授である。1978年以降科学史の領域に身を捧げてきている。1946年から1955年のその死の直前まで、パイスはアインシュタインと定期的に討論の時間を持ってきた。1982年にはアインシュタインの伝記『神は老獪にして…』(オックスフォード大学出版局、邦訳産業図書)を出版し、アメリカ書籍賞を獲得。最近作『ニールス・ボーアの時代』(オックスフォード大学出版局)は1991年に刊行されている。1979年にはオッペンハイマー賞、1992年にはオランダ物理学賞を受賞。同じ年オランジュ・ナッサウ勲章、93年には王立オランダ科学アカデミー、科学賞を受賞している
村上陽一郎[ムラカミヨウイチロウ]
1968年東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。1973年東京大学教養学部助教授。1986年東京大学先端科学技術研究センター・センター長。1995年国際基督教大学教養学部教授。現在にいたる(東京大学名誉教授)
板垣良一[イタガキリョウイチ]
1981年東京大学大学院科学史・科学基礎論修士課程修了。1985年東海大学文明研究所専任講師。1988年東海大学文明研究所助教授。現在にいたる
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