著者等紹介
ブラックバーン,ジュリア[ブラックバーン,ジュリア][Blackburn,Julia]
英国を代表する現代女性作家
松田和也[マツダカズヤ]
翻訳家
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感想・レビュー
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rinrinkimkim
2
スペイン旅行の予習として。バスク地方の貴族の遠い親戚であることを見つけ出しフランシスコ・デ・ゴヤと名乗った。秀吉みたい2017/12/07
駄目男
2
訳者が言っているようにゴヤは怪物である。 倦むことを知らず、衰えることを知らず、目の前にあるものをひたすら貪欲に吞み込んでは咀嚼し、消化し、そして自在に吐き出す。凶暴な欲情、戦争の狂気、歴史の無慈悲、その真実の姿を暴き出すゴヤ。 本への理解度は薄かったが、ゴヤへの興味を引き立たせる1冊になったことは間違いない。 スペインの独立戦争などをどう見ていたのか、ゴヤに付いてはもっと勉強したいという欲求が湧いてきたが果てさて今後どうするか。 2017/06/29
スエ
1
グロテスクなスペイン宮廷に身を置き、聴力を失い、おぞましい戦渦のなかで怪物のごとき作品を生み出した宮廷画家ゴヤ。後書きにもあるようにただの評伝ではなく、筆者の現実とゴヤの人生とが渾然となって、夢と現を移ろい歩くような魔術的な書物に仕上がっている。ゴヤの内奥を垣間みたような気分にさせられる一冊であった。聾者の家の「黒い絵」の下には、明るい色彩の風景画が描かれていたというのが一番衝撃的だったな……。2015/04/10