内容説明
生命科学者は、がんやエイズ、アルツハイマー病などの恐しい病気や、環境ホルモン、環境汚染物質、地球温暖化といったゆゆしき問題から私達を護るため、日夜闘っています。その応用技術であるバイオテクノロジーにより、クローン羊や遺伝子組換え作物など、望みの性質をもつ動植物や、有用な医薬品が創られています。遺伝子診断、遺伝子治療、DNA鑑定というような技術もどんどん現実のものとなっています。このように、さまざまな場面で、私達の日常生活に深くかかわっている生命科学に対し、私達は決して無関心ではいられません。この本では、これらの身近な話題をやさしく解説し、生命科学の目覚ましい活躍ぶりとその魅力を紹介します。
目次
第1部 生命を読む―分子で生命を語る(火星生命を発見―星空の下で「生命とは何か?」を考える;がんとは何か―がん遺伝子とがん抑制遺伝子;タンパク質の品質管理;成長する脳、ぼける脳)
第2部 生命を護る(環境ホルモン;環境と汚染物質;地球の環境―温暖化抑制と砂漠の緑化)
第3部 生命を使う(バイオテクノロジーの最先端―抗体の微生物による生産;タンパク質工学を用いたドラッグデザイン;生物がつくる抗がん剤―タキソール ほか)