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高校生からわかる 日本国憲法の論点

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  • サイズ A5判/ページ数 223p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784901510332
  • NDC分類 323.14
  • Cコード C1032

出版社内容情報

「憲法は、個人を尊重し権力に歯止めをかけるもの」。護憲改憲を論じる前に、憲法の基本の基本、立憲主義の視点から、改憲論議のポイントを整理し明快に説く。憲法学の常識を知れば、意識が変る。日本が見えてくる。著者は、司法試験界では知らぬ人のいない「伊藤塾」塾長。 


はじめに

第1部 明日は国民投票! その前に
 ・なぜいま憲法改正なのか
 ・「国民投票」を知っていますか

第2部 もっと知ろう、憲法のこと
 ・「立憲主義」を知っていますか
 ・日本国憲法はやわかり
 
第3部 自分の頭で考える「憲法改正」
 ・改正案を読むヒント
 ・「押しつけ論」と九条の問題
 ・いまの憲法のどこが不十分か
 ・もしも憲法が変わったら


護憲改憲を論じる前に、必ず知っておくべきこと ―「はじめに」より

 憲法改正論議がメディアをにぎわしています。世論調査では改憲に賛成する人が6割を超えたと報道した新聞もあります。
 しかし私には、残念ながら政治家も含めて多くの人々が、憲法の本質をわかって議論に参加しているとは思えません。
 憲法の根本的な意義・役割とは何か。それは「権力に歯止めをかける」ということです。そのことは小学校でも中学でも高校でも、教えられていません。教科書にも出てきません。しかしこれは、憲法学のもっとも基本的な常識なのです。
「法律は国民を縛り、憲法は権力を縛る」。だから、日本国民に憲法を守る義務はありません。そして、ときに憲法は、民主主義を制限することもあります。
 そういう、憲法学の最小限の常識を知らずに、子々孫々まで影響のある改憲を行おうとすることは、たいへん危険なことに思えます。
 また、日本には改憲の手続きを定めた国民投票法も存在しません。改憲のための国民投票の「国民」が誰をさすのか、それらすべてを、これから法律をつくって決めるのだということを、あなたは知っていますか。
 この本は、そういう憲法に関わる必

内容説明

改憲・護憲を言う前に、必ず知っておかなければならないことがある。司法試験界の「カリスマ塾長」が、学校では教えられない憲法の目的と仕組みをわかりやすく説く、情熱あふれる名講義。

目次

第1部 明日は国民投票!その前に(第1章 なぜいま憲法改正なのか;第2章 「国民投票」を知っていますか)
第2部 もっと知ろう、憲法のこと(第3章 「立憲主義」を知っていますか;第4章 日本国憲法はやわかり)
第3部 自分の頭で考える「憲法改正」(第5章 改正案を読むヒント;第6章 「押しつけ論」と九条の問題;第7章 いまの憲法のどこが不十分か;第8章 もしも憲法が変わったら)
日本国憲法全文

著者等紹介

伊藤真[イトウマコト]
1958年生まれ。81年、東京大学在学中に司法試験合格。95年、「伊藤真の司法試験塾」を開設し、論点ブロックカード、フローチャートなど、「伊藤メソッド」と呼ばれる独創的な学習法を導入し、多くの短期合格者を輩出、高度で親身な講義と高い合格率により、「カリスマ講師」として熱烈な支持を集める。現在は「市民のために働く法律家の育成」を指導理念に、「伊藤塾」塾長として、司法試験、法科大学院、公務員試験、法律資格試験の受験指導を幅広く展開するほか、各地の自治体・企業・市民団体などの研修・講演に奔走する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

16
憲法改正の必要はないと思うが、96条の場合、通説は限界説をとるようだ。いかなる条文も、社会的文脈で時代に合わない、としてしまうのは容易である。しかし、だからといって、国民の人権が侵害される、最大の人権被害が戦争に駆り出されることなのだから、あってはならない。最高法規を守れない地域の人もいる。高校生から、というが、大人が率先垂範すべきであろう。子どもにとって、反面教師と映ってはならない。評者は条文根拠である、生存権に則って、CSRのない企業や、全体の奉仕者を忘れた地方公務員を許せないと考える者の一人である。2013/06/20

Nobu A

10
伊藤真著書初読。05年初版。大学教授の講義を受けたような読後感。今までいかに憲法と言うものを分かっていなかったか。安易に使われがちだがの「国民投票」と言う表現一つを取ってもそう。本文を通して歴史的背景や本来の意義や機能を丁寧に解説。「硬性VS軟性憲法」「押しつけ論」「安全ただ乗り論」等のキーワードを用い、国際比較も交えての解説に目の前の景色が一瞬で開けた感覚。改憲運動だけでなく、現在進行形のロシアのウクライナ侵攻に対する見方さえも深まり、国民としての意識が高まったような気がする。法学素人の為の啓蒙書。2022/05/25

ぺちゅにあ

8
「国民に憲法を守る義務はない」、「個人の尊重はリスクを負う」などなど私たちの誤解を解いて、丁寧に憲法を教えてくれる。またとない憲法の入門書。2013/09/29

pen

5
「改憲・護憲を言う前に、必ず知っておかなければならないことがある。」帯より。憲法13条の「公共の福祉に反しない限り」の権利制限について、誤解していました。公共の福祉とは「人権相互の矛盾衝突を調整するための実質的公平の原理」。さすが伊藤塾の伊藤先生、分かりやすいです。三大原理、条文の並び、押し付けられた憲法論。伊藤先生に解説していただくと、分かりやすく明解で、興味深く読みました。憲法本て、こんなに面白かったかなあ、と、学校の指定教科書開いたら眠くなりました(笑)2013/06/14

まるこ

4
憲法は、国家権力を縛り、国民を権力から守るものであり、国民が憲法を守るものではない。って知らなかったというか、誤解してました。立憲主義の意味をちゃんと理解できました。今の改憲案も含め、憲法について学ぶ入門書です。2014/03/07

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