内容説明
1960年代より30年余りかけて著者が佐藤幹夫、河合隆裕らとともに構築したD‐加群の理論。D‐加群の発想の原点は線形偏微分方程式への応用だが、いまでは表現論や共形場理論など幅広い分野に応用され、重要な役割を果たしている。本書では、具体的な応用例としてD‐加群とその超局所解析を用いたb‐函数の計算法について詳説する。岩波講座「現代数学の展開」からの単行本。
目次
第1章 D‐加群の簡単な性質
第2章 特性多様体
第3章 D‐加群の構成法
第4章 D‐加群の函手的性質
第5章 確定特異点型ホロノミー系
第6章 b‐函数
第7章 形式的擬微分作用素環
第8章 ホロノミー系の超局所解析
第9章 b‐函数の超局所解析
付録
著者等紹介
柏原正樹[カシワラマサキ]
1947年生まれ。1969年東京大学理学部数学科卒業。現在、京都大学数理解析研究所教授。専攻は代数解析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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