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岩波テキストブックス
技術の哲学

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  • サイズ A5判/ページ数 212p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000289030
  • NDC分類 118
  • Cコード C3310

内容説明

本書は、これまで主題的に取り上げられることが少なかった「技術」について哲学の立場から考察。哲学史や科学史を振り返り、技術についての思想の変遷を辿るとともに、「自然」「科学」「社会」など、「技術」と対になる概念との関係を軸にして、具体的な事例を交えながら考察がすすめられる。技術に関係する多様な要因を探り出し、技術の実相に迫ると同時に、技術についての従来の考え方の底にある「哲学」そのものの再検討を行う。新しい「技術の哲学」を提示する教科書。

目次

なぜ、現在、技術は哲学の根本問題となるのだろうか?
技術と人間―プロメテウス神話と哲学的人間学
技術と価値―プラトンの「技術哲学」
技術と自然(1)―古代(アリストテレス)
技術と自然(2)―中世(キリスト教)
技術と自然(3)―近代(F.ベーコン)
技術と科学(1)―近代科学の成立
技術と科学(2)―イデオロギーとしての技術と科学
技術と科学(3)―知識論の「技術論的」転回
技術と社会(1)―技術決定論と社会構成主義
技術と社会(2)―技術の解釈学
技術と社会(3)―技術の「創造性」と設計の管理
技術と社会(4)―フェミニズムの観点から
技術との新たな付きあい方を求めて
二本における技術哲学

著者等紹介

村田純一[ムラタジュンイチ]
1948年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学(科学史科学基礎論)。東洋大学を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻:哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mealla0v0

2
哲学のなかではマイナーな主題に押し込められていた「技術」。著者は、技術哲学の必要を訴え、これまで散発的に為されて来た技術論に関わる仕事を本書で概括している。プラトン、アリストテレスに始まり、ベーコンやヨナスまでを扱う。ただ、ハイデガーについての記述がわずかであるのは疑問符が付けられよう。さて、著者自身は教科書のつもりで書いた訳ではないと言うが、実際は教科書的であり、入門書と言える。本書のポイントは、西田・三木・戸坂といった京都学派の技術論が概括されているところだろう。2017/09/20

アルゴス

1
岩波テキストブックのシリーズの一冊であり、教科書としてよく書かれている。技術哲学はあまり流行の分野ではないが、興味深い問題を多く含んでいる。自分にとって関心のある問題を掘り下げるための糸口をきちんと提示している本であり、好感が持てる。 ★★★★2017/11/13

1
「わたしたちの現在の世界は技術によって織りなされた世界である」(1)。ギリシャ哲学以降の、思想における「技術」の捉えられ方、そして現在の構成主義的な捉え方まで、丁寧にわかりやすくまとめられている。終章では応用倫理(デューイ)と責任(ヨナス)の観点から、技術との関係が模索されており面白かった。また、補論の日本における技術哲学が参考になった。特に、三木清を読みたいと思う。2014/10/01

かつばやし

1
6章〜12章のみ読了。科学と社会はどういう関係にあるべきか。2011/06/14

ktytnd

0
技術論の歴史、技術と社会、科学との関係をまとめた一冊。一番面白かったのは技術と社会をめぐる言説の部分。特に技術の「他者性」の話は震災以降のことを考えるのに役立ちそう。その意味では終章のデューイとヨナスの話も重要な示唆を与えてくれる。2013/07/08

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