• ポイントキャンペーン

岩波新書
家族と法―個人化と多様化の中で

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 241,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004310976
  • NDC分類 324.6
  • Cコード C0232

内容説明

戸籍、結婚、離婚、親子、相続など「家族」に関わる法律はどんな仕組みになっているのか。また離婚の日常化や少子高齢化の進展、生殖技術の進歩などで「家族」の形が変化した今、どんな問題に直面しているのか。具体的な事例を通して、どのような法や制度が望ましいのかを考える。多様な生き方への励ましに満ちた家族法入門。

目次

第1章 人の出生と子どもの平等―戸籍、氏名、人格権
第2章 パートナーと暮らすこと―法律婚、事実婚、パートナーシップ
第3章 家族のメンバーチェンジ―離婚、再婚、親子の交流
第4章 子どもをもつこと・親をもつこと―実子、養子、人工生殖
第5章 人の世話をすること―保護と自立へのサポート
第6章 人の死と財産の承継―相続、遺言、遺留分
第7章 家族のトラブルを解決するには

著者等紹介

二宮周平[ニノミヤシュウヘイ]
1951年、神奈川県横浜市で出生、のち愛媛県松山市で育つ。大阪大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。家族法専攻。立命館大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カモメ

4
家父長制や子どもの権利の観点に着目して読んだ。選択的夫婦別姓の議論に対して、氏名は人格権であり、生来の氏を名乗り続けることにアイデンティティを見出す人がいるという視点は重要だと思う。現在、戸籍には家意識を温存する作用があり、社会や意識の中でまだ家父長意識は残っている。父が認知しようとしない場合には子は訴えを起こすことができるが父の死亡の三年以内しか権利がない、養子縁組が成立するまでの6ヶ月間の試験養育期間は育休・介護休暇の適用対象外となる、2022/03/23

takizawa

4
リベラルな立場からの家族法入門。二宮先生は、一見正当そうにみえる立法者の説明に、理性的に、かつ、説得的に異を唱えることのできる学者。例えば、GIDの子なし要件について、「子がまず向き合う事実とは、親が性別適合手術を受けたり、その前段階での治療で、服装、言動、姿勢も含めた外観が変わっていることである。子はこの段階で、親の悩みや気持ちと向き合い、受け入れる準備を始める。戸籍の取扱変更は、外観上変更されている性別に戸籍の記載を合わせるだけであり、外観の変化にすでに直面している子にとっては、何の影響もない」。2009/06/07

ぐーにーず

3
家族に関わる法と最高裁判所の判例を説明。法律を学んだことのない人でも理解し易い。非嫡出子の相続分が嫡出子の二分の一という民法の規定が違憲とする判決が出たばかりだが、タイムリーな話題がこの本にも書かれている。2013/09/07

subuta

1
家族法がどう人々に関わるのか、判例や筆者の意見を交えながら説明している。2019/01/23

tanaka

1
民放親族(家族)編は空気と同じ。存在するけれど感じない。「生命の誕生にかかわる者は誕生後の育みにもかかわるべきであり、そこに人の生命に対する連帯も生じると考える」「私的扶養の限界」「愛情、連帯感、慣行」、「法は家庭に入らず」「家族は共同生活を営む親密な関係」など、空気のように存在を気にしていないが、確実に家族関係にも法律効果は及んでいる。民法の中でも物権、債権より日常で気にしない家族法にもっと日の目が当たればいいなと思います。著者のやさしさに触れる内容でした。 2019/01/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/549153
  • ご注意事項