内容説明
シェイクスピアは、観客の反応を計算し尽くして、その作品を書いた。では観客がどのように劇に向き合うことを、彼はたくらんだのだろうか。『ロミオとジュリエット』から『あらし』に至る戯曲群を、その作劇手法に焦点を当てて丹念に吟味し、ロマン主義以来の見方を一変させる、ラディカルなシェイクスピアの発見へと読者をいざなう。
目次
序章 観客を操作するシェイクスピア
第1章 結末が分っている劇はどこが面白いか
第2章 喜劇の観客は何を笑うか
第3章 悲劇の主人公はなぜすぐに登場しないか
第4章 不快な題材はどう処理されるか
第5章 超自然的な存在はどんな役割を演じるか
著者等紹介
喜志哲雄[キシテツオ]
1935年生まれ。1964年京都大学大学院修了。専攻は英文学、演劇学。現在、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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