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岩波新書
道楽三昧―遊びつづけて八十年

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  • サイズ 新書判/ページ数 260p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004311997
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0276

内容説明

虫とり、べいごま・めんこ、相撲・野球…とのめり込んでの道楽少年は、昭和四年生まれ。八〇歳の今日まで俳優を生業としながら、大道芸、落語、歌、俳句、釣り、競馬、さらには○○まで、存分に遊ぶ。でも、もしかすると生業も遊びではなかろうかと。いま、職業と道楽の関係に考察が及ぶ小沢昭一遊びの一代記。写真多数。

目次

虫とり―風船虫は友達
べいごま・めんこ・ビー玉―「オイ、勉強しろ!」と父の声
相撲・野球―明けても暮れても鯱ノ里
飲む・打つ・買う―及ばずながら荷風入門
落語―シマッタ!噺家になってれば…いや、やっぱり無理か
芝居―漱石先生、成程そうなんですか!と、うなずけたので、次章「なかがき」を、ぜひ続けてお読み下さい。
大道芸―タイムトンネルくぐり
映画―まだ演りたいのにお呼びがない
俳句―丸儲けぞよ娑婆遊び
歌―わが生涯のラプソディー
競馬―南無!冥土の道連れ
食・釣り・写真など―まだまだあるぜ、いろいろ

著者等紹介

小沢昭一[オザワショウイチ]
1929年東京に生まれる。49年俳優座養成所入所。52年早稲田大学文学部仏文科卒業。舞台、映画、テレビ、ラジオで活躍するかたわら、60年代後半より日本の放浪芸の調査に携わる。82年劇団「しゃぼん玉座」を結成、主宰

神崎宣武[カンザキノリタケ]
1944年岡山県に生まれる。民俗学者。旅の文化研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

31
昭和の芸人・小沢昭一さん(平成もですが)の道楽人生を語るライフ・ヒストリー的対談集。本で読むと、適度に脂っこさも抜けてグッド。多彩な芸能者、知らなかったのは、俳句と身も心も捧げボロボロになったという競馬。競馬に疲れ本読みが道楽になったはご愛敬だが、菊池寛賞でもらった賞金○○百万円が再度の競馬復活のきっかけは氏らしくて…。仕事は人のため、道楽は自分のため、道楽を究めれば人も私も幸せの三昧の境地。見事に三昧に到達した小沢さんに感謝と合掌です。2023/10/05

chanvesa

22
ご本人がおっしゃる初代・小沢昭一はギラギラしていて、昔の「こころ」を聴いても脂ぎっているなぁと思う。二代目は好好爺の感じだが、くせ者感を内に秘めていて魅力的である。私がラジオや書籍で小沢さんを知ったのは二代目の頃であり、この本も正にその時期。おじいちゃんの思い出話を聞いているようで楽しくもあり、しかも芝居という仕事も「ぼくの人生の道楽だったんではなかろうか」「一道を貫くっていう精神が、どうも欠如していて、次から次へと道楽ができるんですね」(134頁)なんていう言葉は肩の力が抜けた達人の趣が漂う。2016/07/30

壱萬弐仟縁

15
小沢先生は「貧乏っていうのは、なんか尊いものだというふうに思えて仕方がないんですよね。(略)上のほうを下ろして下に合わせた貧乏がいいですな」(7頁)。小沢さんは早慶戦のときも、「みんなと一緒に騒ぐのが苦手で」(73頁)と述懐されている。評者も飲み会というのは愚かに見えて、どうせならせいぜい5名以内ならまだしも、という派だから同感。大衆文化は道楽の代名詞にも思えるが、楽しみがないとつまらない。GWが道楽なのかもしれないが。本サイトもある意味、道楽かもしれない。ラジオの「小沢昭一の小沢昭一的こころ」懐かしい。2013/05/03

もりくに

11
民俗学者の神崎宣武が訊いた、小沢昭一の「虫とり」から始まる「道楽」のあれこれが、小沢昭一の喋りで展開される。とにかく、昔のことをよく覚えている。ひとつの趣味にはまると、積極果敢、極めるまで行くから、目移りもする。というわけで、章立てにして12、数にすれば20近くが、甲乙つけがたく、詳細にしゃべられる。最晩年に「競馬」にはまり、何とあのペリエ騎手と写真まで撮っている。海軍兵学校の写真にドキッ。2016/03/23

tama

8
図書館本 なんとなく見つけて 小沢正一は曾てラジオで聞いてた。これは年代によって変遷した彼の道楽を民俗学の神崎宣武さんがインタビューした対談集。遊郭に行って召集令状来たのを気付かなかった男に、店側が粋な計らいで即帰れでなく一泊させたものの翌朝は店の前に店の子やら愛国婦人会大政翼賛会が勢揃いし、吹奏楽が鳴り響いて送り出した!小沢正一が放浪芸人から「聞き出す」力も凄かったろうが、神崎さんの聴き方も凄い。話し手の邪魔せず、自分が自分がにならず話も切れない。民俗学のフィールドワーカーって凄い技持ってるんだなあ。2020/11/29

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