岩波新書<br> 大災害と法

電子版価格
¥792
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

岩波新書
大災害と法

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 202,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004313755
  • NDC分類 369.3
  • Cコード C0232

内容説明

地震、津波、台風、豪雨、噴火など、毎年のように日本列島を襲う大規模災害。なぜ国・自治体の対応は遅いのか。どうして被災者に救助の手が届かないのか。東日本大震災を経たいま、災害に関する複雑な法制度をわかり易く解説した上で、その限界を明らかにし、改善策を探る。被災者のために、法は何をなし得るのか。

目次

1 法のかたち(災害と法の歴史;災害法制の仕組み)
2 災害サイクルと法(災害直後の法制度;復旧と生活再建のツール;復興期の法制度;災害に備える―防災と減災)
3 法の課題(避難者の支援;原子力災害と法;災害と個人情報保護)
災害対応の担い手たちのために

著者等紹介

津久井進[ツクイススム]
1969年生まれ。1993年神戸大学法学部卒業。現在、弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takizawa

7
災害法制の概観ができる便利な本。行政法がメインなので,それぞれの自治体がどう動けば良いかがよく分かる。法的拘束力のない「通知」「事務連絡」に縛られて自治解釈権を活用できていないこと,過度に前例主義に陥っていることが柔軟な対応を妨げているとの指摘。ラストでは,地方自治のあり方を問い直したり,ジェンダーの視点にまで踏み込んだ議論がなされている。2012/12/02

あくび虫

3
前半はとても興味深く読み、後半は頭に入ってこなくなりました。筆者の問題意識や主張は早々に完結しているので、あとはそのなぞり返し。様々な法律について触れるのですが、どれも似たような話で混ざってきます。とにかく、問題が多いことはよくわかりました。2017/05/31

よし

2
住宅政策が専門の先生から勧められた本。著者は東日本大震災の際に岩手弁護士会の実施する被災地での巡回法律相談にも同行した弁護士さん。災害関係法の歴史、災害の発生時から復旧・復興に至る関係法規とその限界・課題などについて分かりやすくまとまっていて良い本でした。2015/06/15

錦織 祐一

2
いやー。やっぱり僕はリーガルマインドが乏しいので(笑)咀嚼しながら読んでいったらかなりの時間がかかりました。それでも十分に理解しているとは言えませんけど……。ただ、津久井先生の被災地への熱い思い、中でも改憲論が盛んな中で「今の憲法の理念を忠実に実現させれば被災地はかなり助けられるのに、なぜそれができないんだ」という現状への疑問がヒシヒシと伝わってきました。ぜひ再読して、災害法制について深く理解したい一冊です。2014/03/06

False_be

2
現在、東日本大震災と法の関わりについて学習しているので、テーマとしてピッタリでとても参考になりました。立法趣旨を考えると、どの法律も人を守るために存在しているように思います(もちろん、本書の指摘のように法体系自体の不備は多くあるように感じましたが)。法が乾いたルールとなってしまうのは、運用者が趣旨を考えずに機械的に適用してしまうからではないでしょうか。2012/12/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5179582
  • ご注意事項