岩波新書<br> 物語 朝鮮王朝の滅亡

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岩波新書
物語 朝鮮王朝の滅亡

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  • サイズ 新書判/ページ数 248,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004314394
  • NDC分類 221.05
  • Cコード C0222

内容説明

朝鮮では十七世紀から十九世紀にかけて、朴趾源・丁若〓(ちょう)ら実学者によって、新しい世を準備する構想が発表され、近代化がめざされた。しかし、列強ひしめく中でそれは挫折し、朝鮮は日本の植民地となった。このような過酷な時代とそこに生きた人々を描きながら、朝鮮と明治日本の関係の実像にせまる。エピソード満載の歴史物語。

目次

第1章 近代朝鮮の前夜―実学者たちの構想(英正時代―朝鮮王朝中興の名君;硬直化した朱子学に叛旗をひるがえした実学;地球は丸く、自転している―洪大容;すべての学問は民を豊かにするために―朴趾源・朴斉家;役に立たない学問は死んだ学問である―李〓(よく)・丁若〓(ちょう)
洗礼を受けた士大夫―キリスト教の浸透)
第2章 開国か、鎖国か―揺れる朝鮮半島(空白の八十年―正祖の急死と実学者の受難;常軌を逸した収奪と社会不安―民乱の時代;外国船現れる―大院君の鎖国政策の中で;清に翻弄される日本―朝鮮の内政に干渉)
第3章 日清戦争は日朝戦争として始まった―戦場は朝鮮だった(徹底した平等主義の農民軍―東学の創建;日本、清を戦争に引きずりこむ―豊島沖の海戦;農民軍の敗北と残党狩り―日常化する残虐行為;王宮に乱入した日本人―后妃・閔妃を殺害)
第4章 朝鮮王朝の落日―併合条約の締結(国王から皇帝へ―大韓帝国を宣言;日本の朝鮮支配への道―日露戦争から保護条約へ;抵抗する朝鮮の人々―愛国啓蒙運動と義兵運動;花電車で祝う日本人―朝鮮滅亡の日)

著者等紹介

金重明[キムチュンミョン]
1956年生まれ。小説家。著書『算学武芸帳』(1997年、朝日新聞社、第8回朝日新人文学賞受賞)、『抗蒙の丘―三別抄耽羅戦記』(2006年、新人物往来社、第30回歴史文学賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

60
著者は在日二世作家。読みやすい文章でサクッと読めたが、内容にははっとさせられる部分も多い。一番は日清戦争時の半島での日本軍が、東学の残存勢力をどのように扱ったかという部分(定説で3~5万人が犠牲)。これ自体話題になったものを読んだことがなく、殆ど知らなかったことであり、可能なら他書で裏をとりたい。また西郷隆盛と福沢諭吉の対比など、全体に儒学(朱子学)的道徳観を重視する視点が、朝鮮という朱子学価値観の強い国の歴史を語るときの通奏低音となっている。明治初期の台湾侵攻と琉球処分の関係などはかなり不正確な印象。2022/04/27

tom

20
図書館に転がっていた。読んでみた。知らないことばかり。彼の国のこと、何も知らないまま、そこらあたりの雑談やらいい加減な情報やらで、知っているような気分になっていたことを痛感。世間情報に乗っかって(家庭内だけですけど)、コメントしたこともある。ひたすら恥じるばかり。彼の国の小説、最近はたくさん出ているし、もう少し読んでみようか。2021/02/28

おらひらお

9
2013年初版。このようなテーマを物語として叙述して良いのかとの素朴な疑問はありますが、学ぶところもありました。ある程度の実学の勃興、官吏の貪欲さによる民衆の勤労意欲の喪失等々、あと日清・日露戦争時における朝鮮の状況についてももう少し詳しく見ていく必要がありそうです。国が滅亡するときは、外だけではなく内にも大きな問題があることを再確認できました。あと、閔妃暗殺・・・。これだけはなかなか言い訳できない悪行といえそうです。きちんと歴史を学んだ人の著作を読まないといけないですね。2014/01/29

二人娘の父

7
Netflix「ミスター・サンシャイン」観了後、描かれた時代についてほとんど何も知らないことを思い知り、まずはじめにと手にしたのが本書。ガチガチの歴史書ではなく「物語」として朝鮮王朝の滅亡が時系列で整理されている。日本による併合にいたるまでの李氏朝鮮の没落の原因など、ドラマでも表現されていた部分などは非常に興味深い。隣国であり今はドラマを通じてその社会の有り様に接している韓国の歴史。100年というスパンで最も密接に関係してきた韓国との歴史を今後もしっかり学びたいと思う。しかしひどい感想を書く人もいるね。2021/04/25

もりやまたけよし

7
朝鮮王朝の歴史を読もうと手に取ったが、勝手が違った。近代史に重点を置いていて、日本人にとっては、とても重い内容だ。こんなに恨まれているなんて、本当に辛いものだ。2015/04/22

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