アスキー新書
キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784048700047
  • NDC分類 674.3
  • Cコード C1270

内容説明

ライトノベルやまんが、アニメに登場する「キャラクター」は、作品の成否を決定づけるだけでなく、商品として消費され、あるいは二次創作に使用される。そのようなキャラクターは、どうやってつくれば魅力的になるのか?古今東西の物語理論を自在に応用し、「私」が反映されたキャラクターをつくりだす決定版マニュアル。

目次

序 「キャラクター」とは「デザイン」するものではない
第1講 アバター式キャラクター入門
第2講 トトロもエヴァンゲリオンも「ライナスの毛布」である
第3講 手塚キャラクターは何故テーマを「属性」としているか
第4講 雨宮一彦の左目にバーコードがあるのは何故か
第5講 自分からは何もしない主人公を冒険に旅立たせるためのいくつかの方法
第6講 影との戦い

著者等紹介

大塚英志[オオツカエイジ]
1958年生まれ。まんが原作者。批評家。まんが原作作品として『多重人格探偵サイコ』、『アンラッキーヤングメン』、批評として『「捨て子」たちの民俗学』(第5回角川財団学芸賞受賞)、『サブカルチャー文学論』がある他、『物語の体操』、『キャラクター小説の作り方』などの創作論でも知られる。神戸芸術工科大学教授。東京藝術大学大学院兼任講師。芸術工学博士。批評誌『新現実』主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジョン

13
普段から映画や小説を楽しみ、キャラクターがどうのこうのと言及しているので、ここは自分も勉強してみよう! と思って読んだ一冊。役に立つかどうかは本人が創作活動をしているかどうかが大前提だが、間違いなく教養は身につく。現代日本のマンガのルーツをたどるだけでなく、心理学や海外論文からの引用など、著者の教養の深さと、それら小難しい理論を受け手にすっと読ませてしまう「噛み砕く力」と「文章力」に驚かされた。さすが名作「多重人格探偵サイコ」の原作者。姉妹本も読もう。そしてあわよくば、なんか作ってみよう。2017/08/21

佐島楓

12
読み物として面白かった。発想の部分では明らかに自分の中にないものが描かれていた。結局私小説はキャラクター小説であるというところは、うん、そう言われてみると確かにそうなのだろうと納得した。手塚治虫論も読めたし、お得な感じ。2011/10/11

空箱零士

11
キャラメイクの方法論自体はポストモダンだけど、そこに「私」というモダンが入ってくるのが特徴で、アトムの命題で、民話だったり神話だったりで、基本的にはいつもの大塚さんだった。ただ、内面をアバターと捉えたり、主人公は実は本来的には「自発的には動かない」ものだと理論立てて解説したり、「影(敵対者)」は実は必ずしも乗り越えられるものではないしむしろ「闇落ち」ということも普通にありえる厄介なものなのだと解説したりと、思っていた以上に内容に新規性があって満足感はあった。方法論自体は……ちょっと疲れそうだなぁ、とだけ。2018/08/04

ヴェルナーの日記

10
著者の理論は、プロップの物語論や神話理論、ソシュールの記号論が元になっている。物語作りにしろ、登場人物の作成にしろ、ある一定の法則に従っており、それを踏襲すれば、誰でもキャラクターが作れるようになるといった具合で話は展開する。ただ、果たして本当に誰でも作れるようになるか?といえば、程度の問題であろうと想う。確かに作れるようになるが、そのキャラが、物語に合った人物なるかどうかは、やはり、それなりの熟練し、洗練されたセンスが必要であろうと感じた。2014/04/17

mstr_kk

6
再読。創作を行うときのキャラクターの作り方が、いくつかの観点から紹介され、それにまつわる大塚英志の思想が披歴されます。大塚の文章はいつもけっこう雑ですが、内容的には得るところが多いです。特に日本において「キャラクター」がほぼ宿命的にもってしまうバイアスについては、なるほどと思わされます。2020/09/11

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