化合

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  • サイズ B6判/ページ数 338p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062169820
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

検事の筋を覆すのは科学捜査と刑事の誇り 一九九〇年、科学捜査の夜明け。猛スピードで犯人逮捕に向かう検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜一刑事は抗えるのか。「落ちるな。必ず証拠を見つけ出すから」

内容説明

板橋区内の公園でイベントサークル主宰者が刺殺された。乱れた男女関係、バブル期の借金を取り立てる金融屋、男が執着して通った六本木のキャバクラ嬢…。スピード解決を目指すエリート検事は容疑者を固めた。検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜査一課刑事は抗えるのか。時は1990年、科学捜査の夜明けを迎えようとしていた。

著者等紹介

今野敏[コンノビン]
1955年北海道三笠市生まれ。上智大学在学中の1978年『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て作家となる。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞受賞。2008年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞受賞。「空手道今野塾」を主宰し、空手、棒術を指導(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サム・ミイラ

136
ある意味、恐ろしい物語だった。起訴するかしないかは検事次第でありその検事一人の考え方や能力人間性に委ねられるわけで、簡単に冤罪も作れるという事だ。今回の作品がレアケースなのかは私には分からないが、リアリティは非常に強く感じた。こんな検事には佐方検事の爪の垢でも煎じて飲んでもらいたい。この話が現代であったなら、警視庁の刑事部長は伊丹だったのかも。こんな酷い展開にはならなかっただろうと想像したりして(笑)2014/11/14

そのぼん

75
刑事ものの王道的作品でした。殺人事件が起き、捜査の過程から真実が浮かび上がる流れでストーリーが進みはました。高慢な上司が出てきたり、二人組で地道に捜査している過程が描かれていて、警察の現場のリアルな雰囲気かま垣間見えて、面白かったです。2012/08/15

myunclek

73
検事のイメージが、この本で悪くなりました^o^少なからず権力に逆らう力が弱ければ、冤罪の可能性があるまま刑が執行されてしまう。自白してしまう究極の状況って、やっぱ恐いよな。ろくでもないどこかの知事さんには早く辞めていただくとし、政治家、検事、裁判官、警察官にはどうか正義の味方でいて欲しいものだ。2016/06/04

じゅん兄

60
現実の東京地検の証拠捏造事件以来、この手の話が増えている気はする。本庁の若き菊川と所轄のベテラン滝川という、互いに異質の刑事二人が、検察の危険な権力を目の前にして、徐々に化合し対抗していく。次第に化合する仲間が増え真実へとたどり着く。事件や犯人はオーソドックスで意外性はない。この作品の主題は謎解きではなく、刑事達の生き様、そこに魅力がある。面白かったと思うが、如何せん「64」の後に読んだので、どうしても「64」と比べてしまうと・・・・2012/11/24

よむよむ

58
深夜の公園で刺殺された男性。若い検事と叩き上げの捜査員。果たして事件の行方は? いつもながら今野さんの作品は読みやすいなあ。3時間くらいであっという間に読めちゃう。警察モノの王道で、ドラマになりそうな展開がドコドコと続く。実際に捜査に立ち会っているみたいな臨場感が良い。それにしても、検事ってそ~んなに偉いの?周りがあんまりペコペコしすぎでムカツクったらありゃしない!気になっていたSTシリーズの前振りだったようで、これは本編を読まねば~と思いました。 2011/09/23

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