講談社現代新書<br> 秀吉神話をくつがえす

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講談社現代新書
秀吉神話をくつがえす

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  • サイズ 新書判/ページ数 276p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062879071
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

「太閤さん」と愛される不世出の英雄。しかしその素顔は、権力欲のためには手段を選ばない非情な謀略家だった! 大出世の理由、中国大返しの真実など「天下人」の謎を解き、その虚像を剥ぐ一冊。

【目次】
序章 「秀吉神話」の系譜
第1章 戦国時代の「悪党」
 1 出自の謎に迫る
 2 織田信長の台頭
 3 異例な早さの出世
第2章 本能寺の変
 1 西国支配をめぐる派閥抗争
 2 筆頭重臣への画策
 3 将軍推任・安土行幸
 4 「中国大返し」の真実
第3章 関白の「平和」
 1 織田体制の破壊
 2 ヒエラルヒーの確立
 3 「天下静謐」の論理
 4 「平和」のための侵略
終章 軍国神話の現在

内容説明

出自の秘密、大出世、本能寺の変、中国大返し、豊臣平和令―天下人の虚像を剥ぐ。

目次

序章 「秀吉神話」の系譜
第1章 戦国時代の「悪党」(出自の謎に迫る;織田信長の台頭;異例な早さの出世)
第2章 本能寺の変(西国支配をめぐる派閥抗争;筆頭重臣への画策;将軍推任・安土行幸;「中国大返し」の真実)
第3章 関白の「平和」(織田体制の破壊;ヒエラルヒーの確立;「天下静謐」の倫理;「平和」のための侵略)
終章 軍国神話の現在

著者等紹介

藤田達生[フジタタツオ]
1958年愛媛県生まれ。1987年、神戸大学大学院博士課程修了、学術博士。三重大学教育学部教授。専攻は日本中世史・近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

63
『太閤記』に描かれている痛快な秀吉の出世物語が好きなので、そんな姿が虚像だと言われると、わかっていてもやはりちょっと寂しいです。日吉丸や猿という呼称すら作られたものとは!足利義昭や織田信雄の存在が私が思っていたよりも後々まで重かったこと。秀吉の朝鮮出兵に見られる「帝国」化の志向など新鮮でした。2019/07/22

Tomoichi

17
この著者は「朝鮮侵略」をした秀吉が根本的に嫌いなんだろうな。(昔は朝鮮征伐と言っていた気がするが)なので、彼の現代の目からの秀吉批判が続く「はじめに」「終章」は読む価値はありません。また賎民出身が秀吉の立身出世の理由として強調しているが、じゃ他にも同じ境遇の武将がいてもおかしくないし、どこの馬の骨って話なら家康を筆頭に戦国武将はほとんどアウト(笑)結論。信長無くして秀吉なく、秀吉無くして家康の江戸幕府による太平の世もない。偉大なり、秀吉。2022/02/06

skunk_c

13
2007年のもので『天下統一』の秀吉部分を詳述したような内容。当然重複も多いが、特に「中国大返し」の部分は圧巻。地理屋としては備中高松城の水攻めの図があるだけで嬉しい。秀吉の卓抜な部分は、情勢を読み、光秀謀反の可能性を考慮し、本能寺の変の一報を的確なインテリジェンスとして捉え、いち早く行動したことと説く。本郷流に言うと「一番得をしたのは誰か」で、そうすると秀吉陰謀説すら成り立っちゃうけど、それは却下。妥当な線かな。できれば朝鮮出兵にも踏み込んでもらいたかった。秀吉の考える「天下」がそこにあると思うから。2015/09/24

niwanoagata

12
『謎とき本能寺の変』と『江戸時代の設計者ー異能の武将・藤堂高虎』の完結編。 前半の出自や織田政権での出世の辺は面白かった。本能寺の変の部分は相変わらず無理矢理義昭でしたが…毎回思うのは本能寺の変のところから義昭の名前を全て消せばいい作品になりそう。上杉の文書の件はこれ以降の複数の書籍にて否定されていて、僕はこちらにに従う。 後半の平和令の件は藤田氏に批判されている方の本を読んでいないので、なんとも言えませんが、少しごちゃごちゃしていて分かりにくい様に感じました。 藤田氏の本は毎度初心者向けではないです。2020/03/07

鐵太郎

9
<秀吉の生涯の目的は何だったのだろうか。多くの人々は天下統一と答えるだろうが、否である。天下統一は、ひとつの通過点に過ぎなかった。南欧勢力の侵入、中国を中心とする東アジアの外交秩序の弛緩、これらがもたらすグローバル化に対応して、日本を「神国」と位置づけ、武威を強調する「帝国」の樹立をめざしたのである> なるほど、自らの属する国家及び民族を神の国として至高の地位に起き、他国・他民族を武威と共にその権威の元に統合するという発想は、まさに日本帝国が行ったことと同じ。こういう解釈のしかたもあるのか。ふむ。2008/02/08

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