講談社現代新書<br> ふしぎなイギリス

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講談社現代新書
ふしぎなイギリス

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  • サイズ 新書判/ページ数 352p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062883177
  • NDC分類 302.33
  • Cコード C0200

出版社内容情報

近代合理主義を育み、議会制民主主義などのお手本を示したイギリス人がなぜ、世襲制の君主制を支持するのかという「謎」を読み解く 本稿には、2つのテーマがある。メインテーマは、近代合理主義を育み、世界に議会制民主主義などのお手本を示したイギリス人がなぜ、世襲制の君主制を支持するのかという「エニグマ(謎)」を読み解き、グローバル化する世界における国家、社会とは何なのかについて考えることだ。民主主義の機能不全とアイデンティティの問題は今後、各国に共通する悩みとして深まっていくだろう。グローバリゼーションの最先端を行くイギリスの抱える事情は、多くの国にとって他人事ではないはずだ。
 サブテーマは、イギリスとアメリカという「2つのアングロサクソン国家」が主導してきた世界の在り方だ。(中略)
 このサブテーマは一見、メインテーマである「王室を通して見たイギリスという国家、社会」とは別次元の話しに思えるかもしれない。しかし、この2つのテーマは密接につながっている。なぜなら、市場経済と自由な社会を両輪とするグローバリゼーションを含め、20世紀以降の世界の歩みは、英米両国の共同プロジェクト的な側面が強いからである。
 本稿は、イギリスとその王室を通して、グローバル化する世界の一側面を描くことを試みたものだ。グローバル化時代のガバナンス(統治)を考える一つのヒントとなり、同じように立憲君主制を敷く日本にとって少しでも参考になればという思いを込めて。
(はじめにより)

第1章 ロイヤル・ウェディングの記号論
現代の錬金術/ダイアナのDNAが変える王室/ファイネスト・アワー(歴史への誇り)
第2章 柔らかい立憲君主制
政権交代というドラマ/回避された憲政の危機/揺れる伝統の2大政党制/議会と王権
第3章 女王と政治家 サッチャーの軌跡
階級が違う2人の女性指導者/フォークランド・スピリット 自信を取り戻せ/大英帝国が生んだ「鉄の女」/女王が示した不仲説への暗黙の答え
第4章 階級社会とブレア近代化路線
打破すべき「古いイギリス」/ニュー・ミレニアム/キツネ狩り禁止に見る階級社会の現状/世襲貴族議員の断末魔/ブレアと王室
第5章 アングロ・サクソン流の終焉
アングロ・サクソンの盟友/ホワイトハウス最後の夜/ブレアはなぜ嫌われたか/アメリカを利用した世界戦略/イラク戦争が変質させた英米関係/イギリス、アメリカ、そして世界
第6章 イギリス経済の復元力
「開かれた経済」という理念/産業革命はなぜイギリスで起きたか/イギリス病の発病と克服/モノ作り大国への回帰と金融部門の優位性/外国人投資家に選ばれる理由
第7章 スコットランド独立騒動が示した連合王国の限界
つぎはぎを重ねた統治構造/揺れるナショナル・アイデンティティ/連合王国の歴史的経緯/独立は得か損かのそろばん勘定/消えない独立の火種/試練にさらされる「国家の形」
第8章 激動期の連合王国
ロンドニスタン・テロリストを生む土壌/デジタル時代暴動/漂流する国家像/イギリスはEUを離脱するのか?
第9章 ソフトパワー大国への脱皮
成熟のロンドン五輪/労働者階級の血を引くプリンス誕生/王位継承に布石を打つチャールズ皇太子/キープ・カーム・アンド・キャリー・オン
あとがき ロンドンから見た日本


笠原 敏彦[カサハラ トシヒコ]
著・文・その他

内容説明

近代合理主義を育んだイギリス人が世襲の君主制を支持しているのはなぜ?スコットランド独立はなぜ防げたのか?イギリスは本当にEUから離脱するのか?旧植民地とイギリスで構成される英連邦の役割。イギリス経済、知られざる「強さの秘密」。大英帝国だけが知っているグローバル化する世界を生き残る方法。

目次

第1章 ロイヤル・ウェディングの記号論
第2章 柔らかい立憲君主制
第3章 女王と政治家―サッチャーの軌跡
第4章 階級社会とブレア近代化路線
第5章 アングロ・サクソン流の終焉
第6章 イギリス経済の復元力
第7章 スコットランド独立騒動が示した連合王国の限界
第8章 激動期の連合王国
第9章 ソフトパワー大国への脱皮

著者等紹介

笠原敏彦[カサハラトシヒコ]
1959年福井市生まれ。東京外国語大学卒業。1985年毎日新聞社入社。京都支局、大阪本社特別報道部などを経て外信部へ。ロンドン特派員(1997~2002年)として欧州情勢のほか、アフガニスタン戦争やユーゴ紛争などを長期取材。ワシントン特派員(2005~2008年)としてホワイトハウス、国務省を担当し、ブッシュ大統領(当時)外遊に同行して二〇ヵ国を訪問。2009~2012年欧州総局長。滞英8年。現在、編集委員・紙面審査委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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佐島楓

62
王室、王室と政治の関係、階級社会、スコットランドやEU問題と、長年イギリスが抱えてきた問題の「いま」が見える。確かに日本人の感覚ではわかりにくいポイントを説明してあって興味深く読めた。歴史を重んじながらも同時に世界最先端の要素も持ち合わせる。その両方の融合が魅力的かつふしぎに見えるのだろう。2016/08/12

mazda

25
イギリス王室は、1066年フランスノルマン人による征服により即位したウィリアム1世から始まります。いわゆるアングロサクソンというのも、現在のドイツから移ってきた人たちです。イギリス王室は基本的には政治に介入しないとなっているようですが、実際は王室が介入することもあるようです。統帥権は国王が持っているし、クラウンステートとして1兆円を超える資産があるしで、その優遇ぶりがうかがえます。階級社会のあるイギリスでは、王室という名の貴族が今でも存在しているということでしょうか。2017/09/08

masabi

18
合理的な国イギリスでなぜ世襲制王室が存続するのか。その答えの一端はグローバリズムにより従来の国家・アイデンティティが揺らぐなかで女王を戴く国家連邦、女王に忠誠を誓う臣下として国民統合の機能を果たす。多文化主義、開かれた社会を標榜するイギリスにおいて人種や地域に根差したアイデンティティではなく女王への忠誠の形を取る。また王室は国民の望む幸せを反映する幸福産業でもある。王室のもたらす経済効果もバカにできない。2015/06/13

ちくわん

10
イギリスについてのあれこれ。憲法が成文化されていない。週一回、女王陛下と首相が二人っきりで意見交換。「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」なのに「イギリス」なのか。イギリス王室の成り立ちは。スエズ動乱やイラク戦争。政治・経済・文化・民族などあらゆる観点から「イギリス」を解説している。小学校にはすでに「イギリス」は習っていたのに、これほどまでに「イギリス」を知らないとは思わなかった。日本との相似性も興味があるので、再読したい本、作者、テーマである。2018/08/05

hanagon44

10
イギリスかぶれやイギリス大好き人間でなくても,どこか惹かれてしまう国。国力が衰えようとも,歴史の試練を経て蓄積してきた外交の知恵を駆使して"KEEP CALM AND CARRY ON(静かに,前に進め)"で乗り越えてきた国の奥深さと底力を感じ取れる本でした。「国家,社会とは,そこに住む人々の想像力の産物であるということを,イギリス立憲君主制の強靭さは示している」という一文が印象的。「地方分権と欧州統合の深化,移民の大量流入により,アイデンティティが揺ら」いでいるイギリスの今,これからも目が離せません。2016/05/01

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