ブルーバックス<br> 宇宙の始まりに何が起きたのか―ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」

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ブルーバックス
宇宙の始まりに何が起きたのか―ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」

  • 杉山 直【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065204931
  • NDC分類 443.9
  • Cコード C0244

出版社内容情報

「ビッグバンから最新の宇宙論まで、一気に読める!」(村山 斉 氏 東大教授 絶賛!)
「生まれて間もない宇宙に響いていた宇宙交響楽。そこに刻み込まれた宇宙の歴史と成り立ちを探る研究の第一人者による渾身の一作

ビッグバンとは何か、ビッグバンの前には何があったのか、その謎の答えは、空の全方向から降ってくる「宇宙マイクロ波背景放射」の中にある。
そこに含まれたかすかな温度のゆらぎが、人工衛星により発見・解析されたことでビッグバンに鳴り響いていた宇宙の音、すなわち『宇宙交響楽』の解明が進み、宇宙の年齢や姿、そして運命までが今、明らかになってきた。

世紀の大発見
1992年、私が東京大学理学部物理学教室で宇宙理論研究室の助手をしていたときのことになる。4月のある日、研究室のボス、佐藤勝彦教授が手にファックスの出力を持ち、興奮した面持ちで部屋に飛び込んできた。「杉山君、COBEが温度ゆらぎを発見したらしいぞ!」 ファックスは、米国での記者発表を伝える現地特派員からのものだった。まだメールが一般には普及していなかった時代のことだ。なお、COBEは宇宙背景放射探査衛星の略称である。 このときの興奮は、今でも忘れることができない。佐藤先生の手からひったくるようにしてファックスを受け取り、さっそく目を通した。それは『COBE差分マイクロ波放射計の1年目のマップに見られる構造』という少々ぶっきらぼうな題名の英文の論文だった。筆頭著者はジョージ・スムート。これこそ、私が大学院時代から、ずっと研究を続けてきた対象そのものが見つかったという報告だったのだ。 COBEの発表は、車イスの天才物理学者、スティーヴン・ホーキングが、「史上最大の発見か、少なくとも今世紀最大の発見」とコメントしたこともあり、世界を駆け巡るトップニュースとなった。 COBEとは、宇宙マイクロ波背景放射という、宇宙からやってきている電波を捉える目的で、1989年に打ち上げられたNASA(米国航空宇宙局)の人工衛星だ。宇宙マイクロ波背景放射は、宇宙がかつて熱かった時代、つまりビッグバンの時代の名残の電波である。
COBEが発見したものは、ビッグバンの時代の構造だったのだ。私自身が、大学院時代から一貫して研究してきたのは、ゆらぎの空間パターンが何を教えてくれるのかについてだった。この構造を調べれば、ビッグバンより以前、宇宙の始まりに、どのようにゆらぎが生み出されたのかについても明らかになるかもしれない。(略)。私自身、当時、世界に10名ほどしかいなかった専門家の一人として、すぐにもこの結果を、自分自身の理論計算と比較し、世界に向けて発表しなくては、と焦る気持ちを抑えきれなかった。
(まえがき)

内容説明

ビッグバンとは何か、ビッグバンの前には何があったのか、その謎の答えは、空の全方向から降ってくる「宇宙マイクロ波背景放射」の中にある。そこに含まれたかすかな温度のゆらぎが、人工衛星により発見・解析されたことで、ビッグバンに鳴り響いていた宇宙の音すなわち『宇宙交響楽』の解明が進み、宇宙の年齢や姿、そして運命までが今、明らかになってきた。

目次

元素の起源の謎
ビッグバン宇宙論と定常宇宙論の争い
宇宙マイクロ波背景放射の発見
宇宙の温度のミステリー
COBE衛星による「世紀の大発見」
宇宙論「黄金時代」
バークレーの日々
宇宙交響楽
熾烈な競争
WMAP衛星
プランク衛星、そして未来へ

著者等紹介

杉山直[スギヤマナオシ]
名古屋大学大学院理学研究科教授。1961年ドイツ生まれ。早稲田大学理工学部卒業、広島大学大学院理学研究科修了、理学博士。東京大学理学部助手、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、京都大学大学院理学研究科助教授、国立天文台理論天文学研究系教授を経て現職。東京大学カブリーPMU主任研究員併任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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bapaksejahtera

10
宇宙マイクロ波背景放射CMBを中心に宇宙の創生と現状将来を説く。随分前にCSのCMB番組を見て視覚記憶がある。本書ではそれをなぞるように判り易く説明するが、更に近年の衛星観測分析から多くの事実並びに確からしい理論が提示される。啓蒙的なのはインフレーション理論とその後のビッグバンについてである。インフレーションによる宇宙の膨張はエネルギーと物質と異なり速度の拘束を受けない。よって宇宙は、事象の地平線を遥かに超える規模を持つ。その中の宇宙は暗黒物質と暗黒エネルギーで殆ど構成され、物質は数%に過ぎないという。2021/05/11

akiakki

5
表紙に反して宇宙マイクロ波背景放射CMB専門ではなく宇宙核物理学、量子光学、素粒子物理学を通して最新の宇宙の始まりを解説しつつ、その結果としてのCMBという内容になっています。CMBの揺らぎを音と捉えると空間や重力、未知のダークエネルギーまで見えてくるという考え方に驚きました。2022/05/23

月猫夕霧/いのうえそう

4
久しぶりに途中で振り落とされました。もう一度読み直さないと。この辺りのビックバン付近の話は好きなので、ちゃんと理解したいのですがね。最新の科学者が何を調べようとしているのか、そしてその科学者にも人間っぽいところがあるなど、話も多岐にわたって面白かったのですが……。数式無しで頑張って説明してくれているのに、なぜ振り落とされる?自分……2021/07/23

Hayato Shimabukuro

3
CMBについて数式を用いることなく、その物理を一般向けに著した本。膨張宇宙、ビッグバン、そしてビッグバンの名残である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)について話が進んでいく。また、CMB観測の歴史、CMBが我々に教えてくれることなど、現代宇宙論の重要トピックを知ることができる一冊。2021/01/23

源氏星

3
面白く読めた。宇宙マイクロ波背景放射が観測されて久しいが、これをもとに今も宇宙の起源の謎を解く手がかりとして活躍していることを知った。2020/11/28

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