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大いなる探求〈上〉経済学を創造した天才たち

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  • サイズ A5判/ページ数 398p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105415020
  • NDC分類 331.2
  • Cコード C0033

出版社内容情報

なぜ格差が生まれ、恐慌が起こるのか。マルクス、マーシャル、フィッシャー……雲を掴むような難題に挑んだ天才たちの栄光と挫折。

経済学者たちは命がけで考え、戦い、恋をした――。なぜ貧困や格差が生まれ、なぜ恐慌や戦争が起こるのか――文明社会の存亡を握るこの大難題に挑んだ天才たちがいた。マルクス、マーシャル、シュンペーター、ケインズ、ハイエク、セン……偉大な経済学者たちの理論と破天荒な人生を鮮やかに描く、世界的ヒット『ビューティフル・マインド』の著者による歴史ノンフィクション。

目次

第1部 希望(まったくもって新しい―「奇跡の時代」を生きるマルクスとエンゲルス;プロレタリアは必然か?―アルフレッド・マーシャルの守護聖人;ポッター嬢の職業―ウェッブ夫妻と「家政国家」;黄金の十字架―フィッシャーと「貨幣錯覚」;創造的破壊―シュンペーターと経済の進化論)
第2部 恐怖(人類最後の日々―ウィーンのシュンペーター)

著者等紹介

ナサー,シルヴィア[ナサー,シルヴィア] [Nasar,Sylvia]
1947年、ドイツ生まれ。「ニューヨーク・タイムズ」の経済記者として活躍。1998年、ノーベル経済学賞を受賞した天才数学者ジョン・F・ナッシュの半生を描いた『ビューティフル・マインド』で全米批評家協会賞(伝記部門)受賞。現在はコロンビア大学大学院ジャーナリズム学科で教鞭を執る

徳川家広[トクガワイエヒロ]
1965年、東京都生まれ。翻訳家。作家。徳川宗家19代目にあたる。慶應義塾大学経済学部卒。ミシガン大学大学院で経済学修士号、コロンビア大学大学院で政治学修士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

9
新刊棚で拝借。A.マーシャル「経済を研究することの原動力は、人類を歴史の主人公とすることにある」(20頁)のは、人類=市民と見做していいと思う。「温かいハートとクールな頭脳」(21頁)。J.M.ケインズも経済学を「思考の器具」(同頁)とする。カーライルの親友J.S.ミル(26頁)で、カーライルはT.マルサスの影響で経済学を「陰鬱な科学」とした(27頁)。ディケンズは政治経済学者に人間味を要求した(36頁)。マルクスは社会を進化する有機物と考え(58頁)、資本主義の富↑惨め減じぬ腐った性質を指摘(87頁)。2013/07/24

やまやま

7
ディケンズから始まる「寛容と楽天主義」は、貧困からの脱出を様々な角度から問い、それは経済学に結実していく。マルクスの俗物ぶりは森島通夫氏の紹介以来の再読感があった。ウェッブ夫妻は、高校の教科書以上の知識が全く無かったので、興味深く拝読した。現代の福祉国家論として良く理解できたが、その後ソ連崇拝に宗教化することは意外。そんなものかもしれないな、とも思いつつ、シュンペーターが登場するが、またこの人物も強烈。第一次世界大戦のあと、敗軍オーストリアの蔵相として奔走する。派手な服装や振る舞いも本書で知った。 2019/05/06

デューク

6
「経済を研究することの原動力は、人類を歴史の主人公とすることにある」。アルフレッド・マーシャルのこの言葉を引用する筆者による、経済学という「大いなる探求」の記録。上巻は19世紀の経済学の誕生からマルクス、シュンペーターまで。 桂座が急拡大した19世紀の英国、新しい現象には、新しい学問がその原理を追究する。賃金はどのようにして決まるか、政府は国民を繁栄させるにはどのような政策を取ればいいか、資本の価値はどのように測定するか、などなど。今に至るまで議論される、経済発展の法則を巡る物語。おすすめ2017/10/18

KAZOO

5
シルヴィア・ナサーの「ビューティフルマインド」に続く、セミドキュメンタリータッチの本です。上巻はマルクス・エンゲルス、マーシャルなどが出てくるのですが、記者の出身であるのか読ませるということについては非常にうまいと感じました。経済学者の様々な人間臭さなどをうまく料理して書いてあります。下巻も楽しみです。ただ経済の多少の知識があったほうがわかりやすいと感じました。2013/10/15

駒場

4
経済学史の本かと思ってたら経済学者の伝記というほうが近かった。人口の飛躍的増加によるマルサスの悲観論から、貧困が発見されていく様子、経済成長と金融恐慌の中で『資本論』を書くあまりにも怠惰なマルクス、女傑という言葉のふさわしいウェッブが貧者救済を考え英国政治に深く関わっていく過程、貨幣と経済の密接な関係を考察した天才・フィッシャーや、動学的に成長し続ける経済を証明して企業家の役割を主役にしたシュンペーター。こういう人物がいる中で戦争への道を歩み始めるヨーロッパ……2021/03/05

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