出版社内容情報
和とは本来、さまざまな異質のものを調和させる働きを言った。なぜ、この和の力が日本に生まれ、日本人の創造力の源となったのか……。
内容説明
和食、和服、和室…、「和」はいろいろな言葉に添えられて日本的という意味を付け加えているにすぎないようにみえる。だが本来、和とは、異質のものを調和させ、新たに創造する力を指すのだ。倭の時代から人々は外来の文物を喜んで迎え、選択・改良を繰り返してきた。漢字という中国文化との出会いを経て仮名を生み出したように。和はどのように生まれ、日本の人々の生きる力となったのか。豊富な事例から和の原型に迫る。
目次
第1章 みじめな和
第2章 運動体としての和
第3章 異質の共存
第4章 間の文化
第5章 夏をむねとすべし
第6章 受容、選択、変容
第7章 和の可能性
著者等紹介
長谷川櫂[ハセガワカイ]
1954年(昭和29年)、熊本県生まれ。俳句結社「古志」主宰、朝日俳壇選者、「季語と歳時記の会」代表。東京大学法学部卒業後、読売新聞記者を経て俳句に専念。『俳句の宇宙』でサントリー学芸賞(1990年)、句集『虚空』で読売文学賞(2003年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。