中公新書<br> 影の銀行―もう一つの戦後日本金融史

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中公新書
影の銀行―もう一つの戦後日本金融史

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  • サイズ 新書判/ページ数 260p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121020697
  • NDC分類 338.21
  • Cコード C1233

内容説明

「影の銀行」は金融当局の規制や監視を受けない運用機関のことで、伝統的な銀行と手を組んで収益を拡大した。高度成長期の日本では、銀行は貸出先に事欠かなかったが、70年代以降は不動産融資や有価証券投資で利益の増大を図った。そこに登場したのが影の銀行だ。銀行の別働隊であるノンバンクやヘッジファンドが生まれ、いまや世界経済を揺るがすに至った。戦後日本金融史をふまえ、知られざる影の銀行の全貌を明かす。

目次

第1章 資本不足の時代(高度成長期の銀行;コンピュータの導入 ほか)
第2章 忍び寄る投機の影―石油危機から金融自由化へ(石油危機、資金不足から資金過剰へ;八〇年代の金融自由化とバブル)
第3章 金融投機からバブル崩壊へ(八〇年代の影の銀行―特金とノンバンク;危機の一〇年と金融再編 ほか)
第4章 影の銀行と投機の時代(従来型の銀行(Traditional Banking System)の変容
影の銀行(Shadow Banking System) ほか)
第5章 金融不安定化の構造(信用膨張の実態;投機の規制を考える)

著者等紹介

河村健吉[カワムラケンキチ]
1943年、北海道生まれ。67年、一橋大学社会学部卒業、三井信託銀行(現・中央三井信託銀行)に入行。本店営業部、新橋支店、年金信託部、本店福祉営業部、年金運用部、年金企画部に勤務。73年から年金業務に従事し、新日本製鐵、三井物産、ソニーの制度創設などを担当。99年、千代田火災投資顧問(現・トヨタアセットマネジメント)に入社、2000年10月同社を退社。現在、年金コンサルタント(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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オザマチ

5
バブルの話ばかりが印象に残って、本筋はあまり頭に入らなかった。2013/10/11

たっつみー

1
タイトルは影の銀行だが、内容は主に戦後日本の金融史。淡々とトピックを語るがどうも頭に入ってこない。次は個別の出来事に絞った本を読んでみよう。2019/12/09

ハンギ

0
三井系の銀行出身者による影の銀行の入門書。2010年出版。影の銀行とは、いわゆるノンバンクのことで、サラ金からヘッジファンドまでいろいろあるようだ。ヘッジファンドがLBOをする話もあるけど、自己資本の五倍ものお金を証券化などの技術を使って調達するのはすごいなあと思った。バブルでノンバンクも増えたが、今はピークも下がり、投資信託も低調らしい。伝統的な銀行もコンピューター業務の導入などで、男女比で女性が少なくなるなど、フェアな労働環境ではないみたいだ。ニクソンショックと狂乱物価の話などもあり、参考になった。2013/02/10

ふくだなおと

0
マクロな視点から日本の金融の変化を述べた本。企業年金などの銀行以外で巨大な資産を持つ人達の話が中心。正直読みづらい。2011/12/06

あらま

0
影の銀行というより、戦後銀行史として、興味深い。銀行屋は過去を忘れる習性があるのは、納得。(銀行屋に限らないけど) レーニンや共産党書記長を引用する、変わった銀行屋さんではある。2010/09/03

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