内容説明
一九九〇年代に旧ユーゴ地域で起こった民族紛争は、戦争の二〇世紀を最悪の形で締めくくることになった。停戦を図る欧米諸国の外交努力がすべて裏切られるなか、法の力で蛮行をやめさせようと超国家的な機関が立ち上がる。戦争犯罪とは何か?それを裁くことに意味はあるのか?法律家たちが大国の思惑と戦い、人員と資金を調達し、身を危険にさらす現地での捜査に邁進して“法による正義”の実現に死力を尽くす姿を、裁判所の内部から描き出した貴重な記録。
目次
プロローグ―侮られた裁判所
序章 起訴の理論
第1章 ニュルンベルクの教訓
第2章 プリエドルの民族浄化
第3章 被告が欠席した裁判
第4章 逮捕の実現
著者等紹介
ヘーガン,ジョン[ヘーガン,ジョン][Hagan,John]
ノースウエスタン大学法学・社会学教授。1946年生まれ。イリノイ大学卒業、アルバータ大学で社会学博士号(Ph.D.)を取得。トロント大学などを経て現職。専門は犯罪学。カナダ在住
本間さおり[ホンマサオリ]
翻訳家。1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、青山学院大学大学院修了。外資系通信社で国際ニュースの配信にかかわったのち、(財)日本国際問題研究所で研究助手を務めた
坪内淳[ツボウチジュン]
山梨大学准教授。1969年生れ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大大学院博士課程単位取得退学。専門は国際関係・安全保障研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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