感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
36
先日、再現された豊島区のトキワ荘を見てきた。コロナ禍でオープンは延期になったが、一足早く開いていた売店でこの本を購入。行間からにじみ出る若き漫画家達の元気あふれる青春模様が清々しい。藤子不二雄の名作「まんが道」の原作本ですね。意外だったのは、オバＱからパーマン、怪物くん、ウメ星デンカという作品がテレビ局、出版社、スポンサーの圧力で生まれたというエピソード。一通のファンからの手紙が少年漫画に戻るきっかけで、ドラえもんにつながったそうで、人生なんてわからないものです。戦後の漫画史としても貴重な資料です。2020/04/27
猪子
5
藤子不二雄の自叙伝。A氏が連載していたものに後からF氏の中書きを足しているとのことなので、文章のほとんどはA氏によるものです。お二人の出会いや、漫画を描き始めた時のこと、上京した時のこと、トキワ荘での生活など当時の日記も交え詳細に書かれています。面白かったのは、手塚治虫とのエピソード。締め切りが迫ってる中、友達が来たからってアコーディオンを弾きだすも、一曲だけ演奏して怒った編集者にアコーディオンを取り上げられたという話。コンビ解消前に書かれているのでそちらの方面の話は載っていません。2017/06/26
イケダ５→１
4
図書館で検索していて、こんな本もあるんだ～と思わず予約してしまった作品。まだお二人が別れる前に主にＡさんが記述されたエッセイ、というか自伝、というか日記、というか思い出話、みたいな文書版まんが道。手塚治虫に憧れたイラストが上手い二人組の人生が何とも羨ましくもあり、ほろ苦くもあり。でもやっぱり漫画家なんだよなぁ。まんが道と比べると文章ではあっさり読めてしまう。売れかけて原稿落としたシーンは軽くトラウマになるくらい強烈な印象を与えてくれたはずだったのに。 それにしても改めてお二人の友情に羨望。2013/06/22
半木 糺
3
最も興味深かったのは寺田ヒロオ氏の漫画への批評である。「読んでいて今でも新鮮な面白さがある」と安孫子氏は書いているが、いわゆるスポーツ根性モノとはまったく違う寺田氏のスポーツ漫画は、体罰問題が表面化している今こそ読まれるべきなのかもしれない。2013/09/25
Shun Kozaki
2
藤子不二雄A先生の自伝エッセイに、F先生の中書きが光る。知りたかったスタジオゼロ時代やトキワ荘以後も楽しかった。2019/01/24
