内容説明
科学者たちの見解はよく対立するにもかかわらず、不一致が解消されて合意が形成されるのはなぜなのか。自然主義・合理主義・科学的反実在論の立場から新しいモデルを提唱する、現代科学哲学における必読書。
目次
第1章 科学に関する二つのパズル―科学哲学と科学社会学における危機についての考察(同意説と一致についての難問;「ニューウェーブ」による不同意への専心)
第2章 科学論争の階層的構造(事実に関する同意の形成;方法論上の同意形成)
第3章 評価の循環を閉じる―認知的価値に関する不一致の解決(共変性の誤謬;網状モデルと目標評価の方法;科学の合理性の網状モデル)
第4章 科学の変化についての全体論的描像を解剖する(科学の変化の単位に関するクーンの見解;方法論についてのクーンの批判)
第5章 実在論的な価値論と方法論に対する網状モデルにもとづく批判
著者等紹介
ラウダン,ラリー[ラウダン,ラリー][Laudan,Larry]
1941年テキサス州生まれ。1965年、プリンストン大学にて哲学の博士号を取得。ピッツバーグ大学科学史科学哲学科教授、ヴァージニア工科大学教授、ハワイ大学教授を経て、現在メキシコ国立自治大学上級研究員
小草泰[オグサヤスシ]
1978年島根県生まれ。2009年、大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了。大阪南看護学校非常勤講師
戸田山和久[トダヤマカズヒサ]
1958年東京都生まれ。1989年、東京大学大学院人文科学研究科単位取得退学。名古屋大学大学院情報科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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