出版社内容情報
若者の結婚に関する希望は依然として強いものの、その希望の実現が難しい現実がある。未婚化の背景要因でもあるこの現実を読み解く。
若者の間の格差・不平等の現状はいかなるものなのか。格差はどの時点で生まれ、連鎖していくのか。本シリーズは10年近くに亘る追跡調査データを分析したものである。第1巻では学歴を取得する過程、学校から職場への移行、職業キャリアを、第2巻では未婚から既婚への移行と親役割の取得を、第3巻では意識や価値観変化を分析する。
内容説明
家族形成(出会い/婚活・交際・結婚・出産)と格差は関連するのか。少子化・未婚化・晩婚化はなぜ起きるのか。夫の働き方や帰宅時間、妻の雇用形態や労働時間は、家事分担・結婚満足度、性別役割分業、出生意欲と切り離しては考えられない。
目次
出会いと結婚
第1部 結婚意欲・交際そして結婚(結婚を阻む「壁」の在り処―結婚意識と配偶者選択;結婚への道のり―出会いから交際そして結婚へ;性別役割意識の変容―若年層の保守化と結婚意欲をめぐって)
第2部 夫婦関係と出産・結婚満足度(既婚男性の働き方と就業環境―家事分担を規定するか;出生意欲は低下するのか;結婚をめぐる若者の意識―家族形成初期のジェンダー差に着目して)
格差の連鎖・蓄積と家族形成
付録 分析に使用した調査票の設問一覧