内容説明
スタニスラス・ド・ガイタの慫慂により、ヴィルト自らが、神話世界、天文学、占星術、カバラ、ヘブライ文字、フリーメイソン、錬金術など、多種多様な神秘思想に基づいて制作したタロットに秘められた深遠なる意味が解き明かされる。巻末には貴重な1889年版、切り取って使うことのできる1926年版のカードをオールカラーで収録。
目次
第1部 タロット―全体考察および論理的区分の考察(タロットの起源;タロットの秘密を明らかにする表徴 ほか)
第2部 中世の秘められた知恵に関わる22のアルカナのシンボリズム(奇術師;女教皇 ほか)
要約と総括(宇宙創成論の概略;タロットから導き出されるイニシエーションの課程 ほか)
第3部 占術に応用されたタロット(想像力;占いの術 ほか)
補遺 本文に挿入されたパンタクルのシンボリズムに関する概略(様々なパンタクル;円、六芒星、“まんじ” ほか)
著者等紹介
ヴィルト,オズヴァルド[ヴィルト,オズヴァルド] [Wirth,Oswald]
1860年スイスのブリエンツで生まれる。画業を営む父から画家の道を勧められるが、ロンドンに出て会計士、後にフランスで文書館員などとして働く。フリーメイソン入団を契機に様々な神秘思想に触れ、メスメリズム(動物磁気説)による病気治療も実践する。パリでのスタニスラス・ド・ガイタと出会った後、さらに隠秘学を究め、フリーメイソン内部での宗教的象徴研究をリードして、雑誌『シンボリズム』の発刊にも力を尽くす。ガイタから勧められたタロット制作と研究の成果は『中世絵師たちのタロット』に結実し、タロットの歴史において重要なエポックとなった。1943年フランス中西部のヴィエンヌ県で死去
今野喜和人[コンノキワヒト]
1954年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、静岡大学教授。専攻、比較文学比較文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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